2025/05/16

あなたの「おいしい」をちゃんと届けたい。農と食のつくり手のための直販マーケ講座レポート

こんにちは、ともよです。チームaiyueyoでは、農家さんや食の作り手さんの“想い“を伝えるお手伝いがしたく、主にaiyueyoメディアに関わっています。

わたしの夢は、大好きな推しである作り手さんたちを応援すること。
EC販売や発信をサポートできるようになりたい!と思っていたわたしにとって、今回の「直販マーケティング講座」はまさにぴったりの学びの場でした。

この講座では、ECサイトやSNS、LINEなどのデジタルツールを活用した「直販チャネルの育て方」をテーマに、売上の安定化につながるマーケティングの基礎から実践までを学びました。

今回はオンラインを中心とした内容でしたが、講座で紹介された考え方や視点は、直売所や軒先での販売といったオフラインの場面にもそのまま応用できるものばかり。「どう届けるか」を考えるヒントが、ぎゅっと詰まった時間になりました。

講師は「農業のためのデジタル」を志すマーケターであり株式会社Cozies代表取締役・大野真由美さん、ゲストには2008年から直販に挑み続ける石川のお米農家・たけもと農場の竹本彰吾さんをお迎えしました。

ECサイトやSNS、LINEといったツールの活用方法にとどまらず、「マーケティングとは何か?」という考え方や心の持ちよう、そして“続ける”ことの大切さにも触れられた内容でした。

aiyueyoが大切にしているのは、「魅力的なものはすでにある」ということ。
作り手さんのこだわりや想いが、ちゃんと届くように。そんな想いを重ねながら取り組んでいるわたしたちにとっても、あたたかく、背中を押してくれるような講座でした。

「すぐ効く」より「じっくり効く」

マーケティングは、魔法のように一瞬で成果が出るものではない。
そんな大野さんの言葉に、思わずホッと肩の力が抜けました。

「とにかくまずやってみる」「小さく回して、コツコツ積み重ねる」──
焦らず、繰り返し続けることが、結果につながっていく。すぐに数字に表れなくても、それは無駄ではないと教えてもらった気がします。

コスパやタイパが求められる今、じっくり考えて動くことや、人とのつながりを大切にする姿勢は、仕事として評価されにくいこともあります。でも今回の講座を通して、自分が大切にしたいやり方で、一歩ずつ進んでいいんだと、あらためて思えました。

数字だけでなく、届いた声に耳をすませていく。その繰り返しが、きっと誰かの心を動かすマーケティングになる。そんな希望を感じた学びでした。

そのなかで特に学びにつながったことを2つご紹介します。

学びその1-「なんとなく始める」にさようなら

つい、目的やゴールを明確にしないまま始めてしまう──そんなこと、ありませんか?
わたし自身、「ちゃんと考えたつもり」で動き出しても、気づけばどこに向かっているのかわからなくなることがあります。

今回の講座で紹介された4つのマーケティングポイントの中でも、特に印象に残ったのが「目的とゴールの設定」の大切さ。
目標と現状がはっきりしていれば、そこまでの道筋も自然と見えてきます。だからこそ、計画も立てやすく、迷いなく行動できる。そんな基本だけど、見落としがちな視点にハッとさせられました。

ゲストの竹本さんも、細かな施策は記録に残していなかったそうですが、「どこに向かうか」というゴールは常に明確に持っていたとお話しされていました。
ぶれない軸があるからこそ、地道な直販の積み重ねも、力強く続けられたのだと思います。

学びその2-試して、直して、また届ける

そして、4つのマーケティングポイントのひとつ「PDCA(計画→実行→評価→改善)」は、ただ効率を求めるためのものではなく、“納得感”を持って行動を積み重ねていくための大切な視点だと感じました。

目標に向かってやりっぱなしにしない、なんとなくで進めない。今のやり方でいいのか?どこがうまくいって、どこを変えたらもっとよくなるのか?
それを見直し続けることで、自然と納得度の高い取り組みになっていく。

さらに、大野さんの事例や竹本さんの実体験から、小さく試し、改善を愚直にし続けていく姿勢の重要さも学びました。

特に直販では、既存のお客さんとのつながりを丁寧に深めることが、売上にもつながりやすいというお話も。
どのプラットフォームを使うかによってアクションを起こす層が変わるからこそ、ユーザー理解がますます大切なんだと実感しました。

参加者の声

講座後には、「実践的で、すぐに取り組めそう」「情報が盛りだくさんで勉強になった」といった声が寄せられました。とくに竹本さんの赤裸々な実体験に触れたことで、直販のリアルな流れを知ることができたという参加者も多く、現場のヒントがぎゅっと詰まった時間になったようです。

「産直ECでの成功から、自社ECで利益率や顧客満足度を高めていくフェーズへ──その展望が参考になった」という感想や、「ズートピアのテーマソングが頭に流れた」という前向きなコメントまで。参加者の熱や共感が、そのまま言葉になって届きました。

そして、わたし自身も「諦めず、小さく、コツコツと続けていくこと」に大きな勇気をもらいました。すでに直販に関わっているわけではないけれど、自分の夢に向けて、まずは具体的な目標を立ててみよう。そう思えたことが、何よりの一歩になりました。

おわりに

「いつか推しを応援したい」──そんな思いで受講した学びの場でしたが、マーケティングは特別な誰かのものではなく、わたし自身の手で積み重ねていけるものだと気づくことができました。

小さく、コツコツ、具体的に。
推しの魅力を、ちゃんと届けるために。
これからも、目の前の一歩に丁寧に取り組んでいきたいと思います。

今後もaiyueyoでは、「愛」を軸にしたお商売や発信を後押しする講座やイベントを企画していきます。
ぜひ、わたしたちの活動を楽しみにしていてください。

ライター/ともよ 編集/みか

INFORMATION

大野 真由美(おおの まゆみ)

大野 真由美(おおの まゆみ)

大学在学中に農業の現場をたびたび訪れ「いつか自分のスキルで、お世話になった食・農分野に還元するぞ」と志す。
デジタルマーケティング領域での10年の会社員経験を経て、2020年9月に株式会社Coziesを創業。
中小企業のデジタルを使った直販マーケティングの専属サポーターとして働いている。