2022/12/15
ないものを買うよりも、あるもので生み出す。子どもが能動的に生きるための基礎づくり
子どもが「育つ力」を信じて、日々の子育てを楽しんでいるファーミング・ベアこと、農家のベアくん。今日はベアくんが作った落花生をもらいに、友人の都市りすくんが遊びに来て、落花生の楽しみ方や子育てのヒントをベアくんから教わりました。(前回のお話はこちらから)
登場人物
食べ方いろいろ落花生
これ、何だかわかる?
根っこ?よく見ると、落花生のようなものがついてる!
正解!これは落花生だよ。落花生は花が受粉したあと、めしべの下の方にある『子房』が成長したものなんだ。おもしろいのは、その子房が地中に潜って土の中で実をつけること。だからこんなふうに根っこのような形で育つんだよ。
へ〜!そうなんだ!掘り出して収穫するんだね!
これは、収穫した落花生を天日干しにしてカラカラにしているところだよ。10月頃までは収穫してすぐの生落花生を茹でて食べたりするんだけど、よく売られているピーナッツはこうして干した後、さらに煎ったものなんだ。
同じものでも時期や調理の仕方で楽しみ方が変わるんだね!
そうだね、うちの落花生を使ったピーナッツバターをパン屋さんに使ってもらったりもしているよ。それ以外にも、最近ではピーナッツプードルにも挑戦しているんだ。
ピーナッツプードル?
そう。よくお菓子をつくるときにアーモンドプードルを使うよね。あれってアーモンドを粉末状にしたものなんだけど、それをピーナッツで作ったもの、と思ってもらったらいいかな。ある時、タルトを焼くことを生業にしている方から「使っている外国産のアーモンドプードルを、国産の落花生で代用したい」と言われて、うちのピーナッツで試しに作ってみることにしたんだ。
りす:へ〜!ピーナッツに、こんなにいろんな使い道があるなんて考えたこともなかったな。
必要なものは“作る”のがあたりまえ。
これは、5年生の娘がアーモンドプードルの代わりに自家製ピーナッツプードルを使って作ったクッキー。驚くほど濃厚なピーナッツの風味でとってもおいしかったよ。
わあ、おいしそうだな。アーモンドプードルの代わりにピーナッツプードルを使う工夫ができるってすごいね!ぼくだったら、レシピの材料に書いてあるものは買って揃えなきゃって思っちゃうよ。
うちの子どもたちも、最初はレシピを参考にするよ。作っているうちに材料がそれぞれどんな役割を果たしているのかを考えられるようになって、「アーモンドがないなら、うちにあるピーナッツを使おう」というように、身近にあるものを使って組み立てられるようになるんだ。
材料の役割を考えるか〜!確かにそうやって見方を変えると、あるもので工夫できそうな気がするよ!
おやつ作りに限らず、欲しいものや必要なものはお金で買うのではなく自分で作ることを大切にしているよ。もちろん、買った方がクオリティの高いものがすぐに手に入るけど、「必要なものは自分で生み出す」という発想を持つことが、能動的に人生を生きる基礎になると思うからね。うちの子どもたちは、必要なものは作るのが当たり前だと思っているんだ。あるものを好きなように使って、工夫しながら好みのものができるまで自由にいろんなものを作っているよ。
都市りすのひとこと
「必要なものは作るのが当たり前」か〜。なんだかかっこいいな!これまでは、買うのが当たり前って思ってたけど、まずは何か身の回りのもので工夫できないかを考えてみようっと!
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