「現在育休中だけど、復帰したらすぐチームリーダーになる予定。激務の職場だし、とにかく私ががんばる姿をみせなきゃいけないかな……。」

「でも二人育児で短時間勤務という時点で、勤務時間でリードすることは無理。子どもの急な発熱など、お休みも多くなるはず。リーダーとしてどんな姿勢でいればチームを良い方向に持っていけるかな……。」

これは現在第二子の育休中の私が「リーダー」として働く自分をイメージしたときに漠然と抱えている不安でした。私の悩みは子育て中のママ目線ですが、ママかどうかに関わらず大なり小なり「リーダー」として働く自分に悩みや課題を持っている方はいるのではないかと思います。

そんな中、2022年12月14日に開催された「はじまりは”共感”から。愛でつながるチームの作り方」。

“ひとりひとりが自分の「らしさ」を発揮して心地よく働きながら、チームとしての価値発揮を最大化していく。
そんな思考と行動の変化を生むきっかけを、この時間を通じて掴んでみませんか?”

というイベントページの一文に惹かれ、お二人がチーム作りにおける試行錯誤の過程を赤裸々に語ってくださるとのことで即申し込み。

もともと登壇者のオア明奈さんの書籍を読んだり、あべなるみさんのコミュニティに参加させていただいたりしていて、お二人をリスペクトしている私。またDAO(分散型自立組織)型運営の中でどんなリーダーシップをとられているのかも気になっていました。

「チーム作りに対して私が持っている悩みを解決するヒントがあるかもしれない!」と直感的に感じ、参加した今回のイベント。

参加後の自分は「チーム作り、ひいてはリーダーシップに正解はない。私も試行錯誤しながら、自分らしい、自分なりのリーダーになる!」と気持ちを新たにしていました。

そんな大きな気持ちの変化が生まれ、たくさんの学びを得た今回の機会を、イベントの内容も一部ご紹介しながらお伝えしていきます。

■イベント登壇者のご紹介

【オア明奈さん】
人生を祝うプロデューサー&ライフログスクール主宰。

「人生を祝うことを通じて、世界の体温をあげる」をパーパスに掲げ、その人の人生に光を当てて、結婚式や誕生日などのお祝い機会、企業・地方自治体のイベントプロディースを行う。新卒から7年間コンサル会社に勤め、国際結婚を機に転職。オーダーメイドウェディングブランドCRAZY WEDDINGエグゼクティブプロデューサー、法人向けお祝い事業立ち上げを経て、2020年に独立。ポジティブ心理学を学び、組織のウェルビーイングを高めるカルチャーづくり専門家チームDelivering Happiness Japanコーチサルタントも務める。2021年、初書籍「人生肯定」をクラウドファンディングにて出版。

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【あべなるみさん】
TUMMY株式会社代表取締役/愛食の旗振り役

大学は京都大学農学部に進学。在学中に畑の魅力に触れ、すでにある豊さに感動。「畑に埋もれる魅力を伝えられる人になりたい」と新卒では株式会社博報堂に入社。ブランディング専門チームでブランド戦略家として働く。 2019年1月にかねてからの想いを叶えるべく起業。TUMMYでは「aiyueyo」という事業ブランドの元、食と農のブランディングサービスやメディア、カタログギフトを展開。食から暮らしに愛を広げることを目指す。また自身が子育て中の母親であることから、子育てと仕事を心地よく両立できる資本主義に変わる社会システム「愛本主義」の社会実装に取り組み中。

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「らしさ」も「弱み」も全てをプラスにしたチーム作り

「愛でつながるチーム」とは何か、チーム作りのために実際に行っていることを、過去の自分との比較や実体験を交えながらお話いただきました。

■明奈さんからのお話

明奈さんは、CRAZY WEDDINGのプロデューサーとして働いていた際、リーダーはチームの「憧れ」であるべきと考え自分にもメンバーにも厳しく接していたそうです。

しかし、常に理想を目指して自分を奮い立たせながら、メンバーにもハイパフォーマンスを求めることは、プロジェクトが終了するたびに燃え尽きることも多く、この戦闘モードな働き方をずっと続けるのは難しいと感じていたそうです。

そして独立をきっかけに、リーダーとしての考え方や、一人一人との関わり方が変化し、チームは「理想を目指して高め合う関係から、人生を肯定し合う関係へ」へとシフトしていったそうです。

「人生を肯定し合う」チームでは、スライドにあるような「その人そのもの」を大事にしていることに感動しました。無理なくできるときにできることをやっていきたいという私にとって、それぞれが貢献できることを無理なく行っていくという考え方は理想的です。

さらに、明奈さんはチーム作りにおいて「共感」を超えて、「共鳴」し同じ意思を持って行動を促すところまで目指されており、今後のチーム作りの過程も引き続きお聞きしたいと感じました。

■なるみさんからのお話

一方、なるみさんはTUMMY株式会社を設立した当時は、正社員雇用していた社員に「完璧であること」を求めていたと言います。そして社員はなるみさんに「与えてほしい」と期待するという、歯車の合わない状況に陥り、苦しい思いをしたそう。その経験からなるみさんは「自分は仲間をつくってはいけないんだ」とまで感じられたそうです。

それでも実現したい世界がある、そのためには雇用の形態に囚われて気負う前に、自分の心持から変えていく必要があると思い、背負っている様々な考えを手放していかれたとのこと。

考えの変容が上記のスライドです。特に2行目の「一人でできることが自立」という考え方は私も幼い頃から頭に沁み込んでいる考え方なので、このスライドを拝見した際雷で打たれたような感覚になりました。チーム作りで苦労をしたなるみさんだからこそ、手放すことの意義が伝わり、抱え込みすぎない大切さに気づかせていただきました。

イベント内でお二人から「弱みも共有する」、「自分らしくあってほしい」という言葉が繰り返しでてきたことがとても印象的でした。

まずは自分から、伝え、理解する

私は職場復帰すると、トップダウンのピラミッド型組織に戻ります。けれども、その中で私がリーダーになったチームでは自分のためにも、メンバーのためにも自己開示をして互いに信頼し合う関係性を作りたいと思いました。

具体的に行動しようと思ったことをリストにしてみます。

  • 1.自分の心にできるだけ正直に、「弱み」も込みで考えや気持ちを伝え続ける。(発信し続ける。)
  • 2.「まぁいっか。」を増やさない。言うことは言う。
  • 3.チームメンバーをよく観察する。

文字にすると一見当たり前のことの様に思えますが、実際にやるのは意外と難しいですよね……。でも自分の思う良いチーム作りとして丁寧にやっていきたいです。

イベント参加者の声

イベント終了後、Twitter上で熱い感想がたくさんつぶやかれていました。

どの感想も共感するものばかり。皆さん、お二人からたくさんの学びを得ている様子がわかります。

その他にも学びがたくさんつぶやかれているので、Twitterで「#愛でつながるチーム」と検索してみると面白いかもしれません。

私なりのチームを作っていく

「チーム作り、ひいてはリーダーシップに正解はない。だって、明奈さんもなるみさんもチームづくりについて試行錯誤中だから!私も試行錯誤しながら、自分らしい、自分なりのリーダーになるぞ!」

明奈さんもなるみさんも、チーム作りは試行錯誤中。何が自分やメンバーに合うのか都度確認しながら進めていらっしゃいます。

そして、お二人のリーダーシップの形はスタイルが全く違っていることも私が上記の様に思えた理由の一つです。

明奈さんはコミュニケーションを個別最適化してチームの温度と取り組みへの純度を高めていくスタイル。なるみさんはまず自分が思い描く理想の世界を伝え続けて、共感してくれた仲間のらしさが活きる形で理想を一緒に叶えるスタイル。お二人それぞれのらしさを生かしたリーダーの姿を理解することができました。

まさしく愛の詰まったチーム作りを試行錯誤も込みで紹介してくださったお二人には感謝しかありません。イベント自体に愛が溢れ、パワーがもらえる時間となりました。

そして、明奈さんもなるみさんも日々の考えや試行錯誤をSNSで発信されています。力強い発信からチーム作り、ひいては働き方や生き方のヒントを得られることも。ぜひご覧ください。

明奈さん TwitterInstagram

なるみさん TwitterInstagram

ライター/のぞみん 編集/にしの ちか

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