
2026/04/24
非常食が美味しいことは、もしもの「安心」になる-石井食品の非常食・常温食 めでたべ会レポート-
「災害時に美味しいものが食べられる、それだけで不安な気持ちが、大きく和らぐ」
そんな言葉が、この日の会を通じて参加者の口から飛び出しました。
東日本大震災から15年。再びの防災意識の高まりを受け、このたび、らしさを循環させるワークプレイスコミュニティである、一般社団法人aiyueyo(あいゆえよ)と、創業80年を超える老舗食品メーカー・石井食品のオンラインストア「ダイレクトイシイ」がコラボし、『非常食・常温食めでたべ会』をオンラインで開催しました。
実際に商品を取り寄せ、みんなで一緒に食べながら、非常食のこと、防災のこと、石井食品のこだわりについてたっぷりとお話を伺いました。

はなし手さんとナビゲーター
今回お話をしてくださったのは、ダイレクトイシイの代表取締役社長・萩原さんをはじめ、マーケティング担当の廣野さん、伊藤さん、そして防災士の資格を持つ佐々木さんの4名。
ナビゲーターは、一般社団法人aiyueyoの設立理事であり、石井食品のヘビーユーザーでもあるあべなるみ。石井食品との出会いは、千葉県船橋市で行われた石井食品のイベントへあべが突撃訪問したことがきっかけ。そのご縁が、今回のコラボイベントにつながりました。

石井食品って、どんな会社?
「石井食品といえば?」と聞かれたら、多くの方がまず思い浮かべるのはミートボールではないでしょうか。全国のスーパーの棚で子どもの頃から見慣れた、お弁当箱にミートボールが入ったあのパッケージ。でも実は、そのパッケージの裏側に、知れば知るほど好きになる企業の姿勢が隠れています。

戦後間もなく創業し、今年でちょうど80周年。1974年にミートボールを発売して以来、累計50億食を製造してきた石井食品が掲げている信念、それが「無添加調理※」です。
当時売れていた人気商品の製法をあえて変え、1990年代から一つひとつ添加物を抜き続けた結果、今では全商品で無添加調理※を実現。「当時の現場は本当に苦労した」と振り返る言葉の重さが、その大変な道のりを物語っています。
さらにミートボールには卵も乳成分も含まれておらず、2001年からは「OPEN ISHII」で原材料の産地や農薬検査の結果まで公開するという徹底ぶり。「親も嬉しい、子どもも嬉しい食べ物でありたい」という一念で、そこまでやるの?というところまでやり続ける。参加者の間で「ドM企業」という言葉が飛び出したのも納得です(笑)。
ここまで「愛あるストイックさ」を貫く会社が作るものだから、安心して食べられるし、誰かに伝えたくなる。石井食品の公式noteでは、ミートボール50周年のこだわりや今後の挑戦が詳しく紹介されているので、ぜひあわせて読んでみてください!
※石井食品の製造工程で食品添加物を使用していません
今回のラインナップを開封!
今回の非常食・常温食めでたべ会のラインナップはこの4点。
- 常温保存ミートボール
- potayu pumpkin
- 京都舞コーンスープ
- お子さまミートボールカレー

「全部加熱殺菌済で常温のまま長期保存ができるので、、非常時を想定して冷たいまま食べてみるのも面白いですよ」と萩原社長からのひとこと。実際に冷たいまま食べてみたという参加者も何人かいて、「むしろ冷たいことで味の厚みがわかる!美味しい!」という声もあがっていました。
それぞれの商品に込められたこだわり
常温保存ミートボール──自衛隊からの依頼が始まりだった
「食品添加物を使用しないでで、普通のミートボールと同じ味のまま1年保存できる」と聞いたら、思わず「えっ、なんで?」となりませんか?この会でも、参加者から同じ質問が飛び出しました。
秘密は梱包の技術にあるといいます。加熱処理の後、パック内の空気をできる限り少なくした状態で密閉することで、食品添加物に頼らず長期保存を実現しているのだとか(詳細は企業秘密!)。
さらに、この常温ミートボールが生まれた背景には、意外なエピソードが。なんと、もともとは自衛隊からの依頼をきっかけに開発されたそうなのです。「過酷な環境で動く自衛隊員にも、美味しいものを食べてほしいという声があって」と防災士の佐々木さん。食べ慣れた美味しい味が活力につながる──その想いが、今の商品にも息づいています。
ちなみに、この商品は30年以上のキャリアを持つ「レジェンド社員」たちが苦労を重ねて開発したものだそう。石井食品には社歴の長い社員がとても多く、工場や製造の現場では30〜40年というベテランがずらりと並ぶといいます。レジェンド社員たちの情熱と技術が、今も変わらない味を守り続けているんですね。
京都舞コーンスープ──幻のとうもろこしで作る、砂糖ゼロの甘さ
「封を開けた瞬間から甘い香りがする!」と参加者が驚いたのがこちら。原材料はなんとトウモロコシと塩だけ。砂糖が一切入っていないのに、その甘さは本物のとうもろこしを丸かじりしたときのような感覚です。
使っているのは、京都・ロックファームさんが育てる「舞いコーン」という舞妓さんのように白くてきれいなとうもろこし。最高糖度が22〜24度と、フルーツ顔負けの甘さを誇る幻の品種で、直売所に並ぶとあっという間に売れてしまうほどの人気者なのだそう。
石井食品ではこちらの農家さんと契約し、実だけでなく、実は一番甘さが詰まっている「芯」も一緒にじっくり煮出すことで、この驚きの甘みを引き出しているのだとか。温めなくても美味しく食べられるのも魅力的でした!

potayu(かぼちゃ)──熊本の震災が生んだ一杯
こちらは、国産かぼちゃと熊本産の玄米を使ったポタージュ。小豆も加わって、やさしい甘みとほっこりとした味わいに「美味しい!!」の声が飛び交っていました。
このポタージュが生まれた背景には、熊本地震の経験があるのだそう。現地に入ったスタッフが気づいたのは「被災地では野菜が取れない」という現実。お米とお野菜、両方が一度に摂れるというコンセプトで地元の団体と一緒に開発された商品だとか。ビタミンやミネラルが不足しがちな災害時に、これ一袋で栄養面のサポートができる心強い存在ですね。
カロリーは約126kcalと意外とヘルシーで、「朝ごはんの置き換えにも使っています」という廣野さんの言葉に参加者たちも納得顔でした。

ちなみにミートボールカレーは、後日2歳の息子の夜ご飯に出したのですが「おいち〜い!」とペロリと完食。非常食用としてだけでなく、日常使いとしても大活躍してくれそうです!
みんなで「いただきます!」
開始から約20分、それぞれが温めたり、お皿に盛り付けたりと準備が整ったところで、一斉にいただきます!集合写真を撮って、オンライン越しにみんなで食卓を囲む時間のはじまりです。

参加者からは次々と感想が上がりました。
「potayu、ぜんざいみたいに甘くて美味しい!」 「調理過程に食品添加物が一切入ってないのに、なんで1年も保存できるの?」 「封を開けた瞬間、本当にとうもろこしの匂いがして驚いた。香りから甘い!」 「非常食っていう先入観があったのに、普段のご飯より美味しいかもってなってます」
食べながら、笑いながら、驚きながら。そんな会のあたたかさが、画面越しにも溢れていました。
食品会社に、防災士がいる。
ここで佐々木さんについてもご紹介させてください。
佐々木さんの普段のお仕事は、石井食品の本社1階にあるカフェの店員さん。ミートボール丼やチキンハンバーグを「いらっしゃいませ」とお出しする、あのエプロン姿の方です。でも災害が起きた瞬間、エプロンを脱いでヘルメットをかぶり、被災地へ単独で向かう防災士に変わるのです。
「アニメみたい!スーパーヒーローですね」と思わず声を上げるほど、そのギャップは衝撃的。能登の震災の際にも現地に飛んで、食の支援活動を行ったそうです。そしてその経験から得た「子ども向けの非常食が圧倒的に少ない」という現場の声が、石井食品の商品づくりにも活かされています。
佐々木さんが自ら防災士の資格を取り、現場に出て、その知見を商品や活動に還元する。「やりたいと言ったらやらせてもらえる会社」という社風が生んでいる循環も、石井食品という会社の面白さを表しているように思います。
そんな佐々木さんが食事の合間に開いてくれたのが防災クイズ。新聞紙の活用法や備蓄水の量、震度の段階数など、「知っているつもりで実は知らなかった」問題が続々と出題され、楽しみながら防災を学べる時間になりました。

「ローリングストック」が防災の新常識
会の中でたびたび登場したキーワードが「ローリングストック」。非常食を買い置きして使わないまま期限切れにするのではなく、日常的に食べながら補充し、常に一定量をキープするという考え方です。
実はこれ、言葉では知っていても「美味しくない非常食をわざわざ日常で食べるのは…」と、なかなか実践できていなかった人が多いはず。参加者の中にも「以前に買った非常食の賞味期限が近づいてきている」「結局食べずに期限が切れてしまったことがある」という声がちらほら。でもこの日、石井食品の非常食を口にして「普段食べしたいくらい美味しい!」と、その感覚ががらりと変わったようでした。
そして味を知っていることで、いざというときも「あの味だ」と安心して食べられるのも大事なポイント。「特にお子さんがいる家庭では、子どもが食べ慣れた味かどうかが、非常時にも食べてくれるかどうかを大きく左右する」と防災士の佐々木さん。非常時に「これは食べられない」と言われてしまったら、せっかく備えても意味がない、その言葉が多くの参加者の心に刺さっていました。
ローリングストックの実践は、シンプルです。普段食べているものを少し多めに買い置きし、食べたら補充する。石井食品の常温ミートボールなら賞味期限は約1年、スーパーで買えるチルド品と同じ味のまま常温で保存できるので、日常使いしながら備蓄するのにぴったり。「お弁当に使った分を補充する」「月に一度まとめて注文する」。そんな小さな習慣が、いざというときの大きな安心につながります。

何日分を備えればいい?
防災士の佐々木さんによると、「最低3日、できれば1週間分」が目安。ライフラインの復旧や支援が届くまでに3日程度かかることが多いためです。南海トラフなど広域で被害が出る場合は、10日以上の備蓄を推奨する地域もあるとのことなので、住んでいるエリアのリスクに合わせて量を調整することも大切です。
備蓄場所は、玄関が正解!
寝室に置いている人も多いようですが、防災士の鉄則は「持ち出し袋は玄関」。すぐに外に出られる場所に置いておくこと。戸建ての場合は、屋根が倒壊したときのことも考えて、複数箇所に分けて保管するのがベターだそうです。マンションにお住まいの方は保管スペースに悩みがちですが、まずは玄関の一角に小さくスタートするだけでも十分。できるところから、始めてみましょう。
参加者の声


オンラインショップも充実しています!
ダイレクトイシイのオンラインショップでは、今回みんなでいただいたミートボールやpotayuをはじめ、季節の野菜を使ったハンバーグなど幅広い商品を取り扱っています。スーパーではなかなか全種類が揃わない商品も、オンラインなら網羅されているのが嬉しいところ。非常食コーナーもあるので、ぜひ一度覗いてみてくださいね。
おわりに
今回の非常食めでたべ会を通じて感じたのは、「備える」ということが、決して暗いことや面倒なことじゃないということ。
ローリングストックって、結局のところ「好きなものを、少し多めに買っておく」だけのことなんだと気づかされました。美味しいと知っているから補充したくなる。食べ慣れているから非常時でも安心できる。日常と防災が、一本の線でつながっていく。その感覚を、今回のめでたべ会を通じて実感できた気がします。
普段何気なく食べているミートボールの一粒に、80年の企業努力や、現場スタッフの全力、防災への真剣な想いが詰まっている。そう思うと、次に商品を手に取るときの気持ちが、少し変わりそうですね。
今回のめでたべ会をきっかけに、日々の食卓と防災ボックスが、より愛にあふれたものになりました!
ライター/ゆっち 編集/さやかん






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