2024/03/19
小さな挑戦を重ねたら、私だけの職業が浮かび上がってきた話
「人も食も、いのちはすでに魅力的!」と考えているaiyueyoでは、らしさが溢れるごきげんな人生の実現を応援しています。人生の大きな割合を占めるのが仕事。そんな仕事を自分の強みや想いの宿った「ナリワイ」に変えている方々がいます。この連載では自分のナリワイを楽しむごきげんな大人たちを紹介していきます。
今回お話を聞いたのは、去年の夏にフリーランスとなり、現在全国各地に活躍の場を広げひっぱりだこの「食材スタイリスト」のみーるさんです。「食材スタイリスト」はまさにみーるさんが見つけた自分のナリワイなんだそう。いったいどんなことをするのでしょうか。
食材の魅力を最大限に引き立てる、食材スタイリスト
── 「食材スタイリスト」とはどういうナリワイなのでしょうか?
みーるちゃん:一般的な「フードスタイリスト」はレシピありきで食材を集めますが、食材スタイリストは食材ありきで、食材の魅力が最も活きるレシピや見せ方、届け方を総合的に提案します。
わたしは畑にいって農家さんと直接会って話を聞くのが好きなので、農家さんの想いがこもった食材を最大限おいしく届けたいと思っています。食材に合ったレシピ開発、料理、写真撮影、執筆、ストーリーテリング、イベント企画と伝えるためにはなんでもします。またブランディングの戦略から一緒に考えることもできます。食材の魅力を戦略からお腹に届くところまで、一貫してお手伝いできるのが「食材スタイリスト」です。
具体的にはレストランを間借りして開催する「ウィズみる」で、1農家さんの食材を前菜からデザートまでフルコースで料理にしたり、
食材の「スタイリングブック」を作ったりしています。
── 農家さんの食材単位でおいしさを伝える職業なんですね
方向性を決めた、畑で克服した「にんじん」
── そもそもなぜ食を仕事にし始めたのか、また食の中でも「農」まで関心が湧いたのかとても気になってきました。
みーるちゃん:小さいころから食べることが好きだったので、管理栄養士になろうと大学に進みました。でも「食を仕事にできる」と本当に思ったのは大学時代に体育会系のボート部のマネージャーをした時です。
当時部員のために昼食や夕食を日々作ったことで、食によって人を励ましたり、喜ばせることができるんだと実感したんです。食の力はすごいなと。
正直その感動が先で、農への関心は最初は全くありませんでした。ただ、大学4年か社会人1年目のころに誘われて農園に行ったんです。
その農園ではにんじんを育てていました。実はわたし、にんじんはあまり好きな野菜じゃなかったんです。青くささが苦手だったのですが、そこで食べたにんじんが本当においしくて。こんなにおいしいにんじんがあるんだとびっくりしたんです。
こんなおいしさをわざわざ農園にいった人くらいしか知りえないのはもったいないなと思い、わたしが届けたいと思ったんです。
夢に向けて始めた小さな複業から挑戦の日々!
── 想いを持ってからこうして独自のナリワイでフリーランスになることは想定していたのでしょうか
みーるちゃん:全く予想してなかったです。ただ、勤めていたレシピ動画の会社では食品メーカーとのやりとりが多く、食材も量産品というか、きれいに標準化されたものを扱う機会しかありませんでした。
農園ごとの個性ある野菜を届けることは今の仕事ではできないと思い、複業を始めました。届けたいと思っていたから、文章が書けた方がいいと思ってまずはライターに挑戦しました。安い価格でレシピ開発を受けてみたり、写真も撮れるようになりたいとコンテストにもたくさん出ました。
実は、デザインの学校にも通っていたんです。なんでも貪欲に届ける力をつけるために挑戦していました。
ナエドコに参加した時には「3年後には会社をやめる」という目標ができました。
ひとりでは勇気が出せなかったイベント開催にも、ナエドコの同期で近い想いを持ったかえるちゃんとチャレンジしました。
この時知り合った冨澤ファームではその後パウンドケーキの製造もさせていただくことになり、だんだんと農家さんの個性ある食材を届ける方に近づいていきました。
── 小さな挑戦をたくさんたくさん重ねた先にナリワイができてきたのですね。
5月25日の愛食フェスに出店します!
いかがだったでしょうか。自分の原体験からもった想いを道標にどんどん小さな挑戦を重ねとうとう自分のナリワイをもったみーるさん。魅力的でしたね。そして食材の魅力をぎゅぎゅんと引き出しちゃうみーるさんのお料理、きっと食べてみたくなったのではないでしょうか。
そんなあなたに朗報です!みーるちゃんが推しの農家さんの食材を使った料理店「ウィズみる」をaiyueyoが主催する5月25日の愛食フェスを出店いただけることになりました!
ぜひ食材の魅力を発見し、みーるさん、そしてその先の農家さんとつながる機会に食べにきてくださいね。
ライター/あべなるみ
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