2024/04/01
体験もデザインし、作り手のぬくもりを届けるデザイナーに
「人も食も、いのちはすでに魅力的!」と考えているaiyueyoでは、らしさが溢れるごきげんな人生の実現を応援しています。人生の大きな割合を占めるのが仕事。そんな仕事を自分の強みや想いの宿った「ナリワイ」に変えている方々がいます。この連載では自分のナリワイを楽しむごきげんな大人たちを紹介していきます。
今回お話を聞かせていただいたのは「ぬくもりデザイナー」という肩書きで活動されているさとうたまさん(以下、たまさん)です。aiyueyoではブランディングデザイナー養成講座の講師としてもご活躍されているたまさんのナリワイと、ごきげんの秘訣を聞いてみました。
夢中で働いた経験をいかし、仕事と暮らしを共生させる今
── たまさんのナリワイについてお聞かせください
たま:私はグラフィックデザインやウェブデザインを15年ほどやってきています。ここ数年は、aiyueyoのデザイン関連を監修させていただくアートディレクターとして入らせていただいたり、同じような志を持ったデザイナーを育てていくブランディングデザイナー養成講座の講師をさせていただいています。
デザインの他に、 和草(わそう)ハーブボールを広めるワークショップの主催もしています。
── デザイナーキャリアが15年!ベテランですね
たま:歴がそこそこ長くなってきたなぁとは思いますが、まだまだ成長途中です!
北海道のデザイン専門学校を卒業後、新卒で東京の制作会社でデザイナーになりました。ファッションや美容系のお仕事のディレクションやデザインをしていたのですが、とにかく忙しくて!当時は自分のことを「やさぐれデザイナー」と呼んでいました(笑)コミカルな「ちっ!ペッ!」が口癖みたいな(笑)
でも、やさぐれつつも、クライアントさんは本当に素敵な人ばかりだったので、今でもご縁がそのまま繋がり仲良くしていただいています。「あの時頑張ってよかったな」と思っています。
その後に広告制作会社に転職し、商業施設の販促物、ママ向けフリーペーパーのアートディレクションやデザインを担当していました。その頃、ちょうど結婚もして妊活を希望していたこともあり退職を決意しました。
現在は、個人事業主としてデザインや講師業、ワークショップの開催など、仕事と暮らしを共生させる働き方を楽しんでいます。
── 和草ハーブボールをされている理由は?
たま:和草ハーブボールとは、何種類ものハーブを布に包んで蒸し、体のいろいろなところに当ててリラックス効果を得るものです。和草ハーブボールに興味を持ったのは幼少期の時に好きだった「削る・ちぎる」という作業が原体験にあります。
和草ハーブボールを作る工程で、植物をちぎる作業があります。その作業が野原を駆け回って花を詰んだり、葉っぱをちぎっておままごとをしていた、幼少期の思い出に通じて、懐かしさや安心感が生まれるんですよね。心と体、五感に集中しながら自分との対話をしてもらう。その瞬間に湧き上がる「心の機微を味わう」きっかけとなる場を提供したいと思って、ワークショップを開催しています。
母になり、食への関心が高まった
── 最近、食と暮らしのデザインに重きを置いていると聞いています
たま:そう、息子が産まれたことが一つのきっかけでした。母親になるときに、食の知識が全くなくて、野菜の保存方法も「ラップして冷蔵庫に入れる!」くらいしか分からなかったんです。でも、そんな親でいるのは嫌だなと思ったので少しずつ勉強したんですよね。
食に興味を持ち始めると、食べ物が育ってきた背景にも思いを馳せるようになって、食を届けるためにもデザインって重要だよなと気がつきました。実際、農家さんのブランディングやデザインのお仕事の経験もできたのですが、自分が関わらせていただいた農家さんの生産物が食卓に並ぶことで、家族の会話も増えて、今までにない心の豊かさを感じることができました。
デザインって、作り手と受け取り手を繋ぐコミュニケーションツールだと思っています。作り手が伝えたい想いをデザインに乗せて、食卓で実際に食べて、感じて、体験してほしい。スーパーで買ったものを調理して食べるだけとはまた違う、喜びや感動・体験をもっと多くの人にデザインの力でお届けできたらいいな。この想いが、食や暮らしのデザインのお仕事の割合が多くなってきている理由かな。
暮らしの中に愛しさが生まれる体験をデザインしたい
── 体験をデザインする、とは具体的にどんなことでしょうか?
たま:少し表現するのが難しいのですが、「デザイン=想いの形(モノ)作り」だとしたら、「体験デザイン=想いが生まれる場(コト)作り」だと捉えています。
aiyueyoで関わっている企画の中で、「うちの子菜園サロン」という、プロの農家さんにオンラインで家庭菜園を手取り足取り教えていただけるプログラムがあります。
農家さんが講師なので、農業を営む中で大切にしている作物への想いやこだわりを直接聞いて感じとることができます。その上、植え付けから収穫までアドバイスをもらいながら自分でトマトのお世話をすることで、愛着が湧いたり、トマトひとつ作るにもたくさんの知恵や工夫が詰まっている、ということがリアルな体験を通して学べるような企画になっています。
同じく家庭菜園に興味のある仲間がたくさん集まるので、育てるのが初めての方でも安心してご参加いただけます!
5月25日、愛食フェスに出店します!
── 5月25日のイベントでトマトのお店を出すと聞きました!
たま:私、トマトが大好きで「トマトの人」と呼ばれたいという夢を持っています(笑)自己紹介でいつもそのことを言っていたら、今回、初めてトマトの人として「木漏れ日のトマトと」という名前で看板を出セルことになりました!どんなお店かというと、私がお客さまに推しトマトについてお話しさせていただいて、「トマトにもこんな個性があるんだ!」と楽しめるようなお店です。
「木漏れ日」という名前には「いい一日でありますように」というメッセージを込めています。可愛くて美味しいトマトとの出会いが、愛食フェスにいらっしゃる皆さんの一日をより楽しいものにしてくれるよう願っています。
ぜひ私の推しトマトに会いにきてください!
── どんなトマトがお店に並ぶのでしょうか?
たま:今回、去年ご縁があった愛知県設楽町の小西トマト農園さんの「ルネッサンストマト」と、先ほどお話しした「うちの子菜園サロン」でお世話になっている熊本県八代市の宮島農園さんのトマトを代理販売させていただけることになりました。
小西トマト農園さんのルネッサンストマトは、地元で20年愛されてきた幻のトマトです!どこか懐かしさを感じる、体に染み入る優しくて美味しいトマトです。何より、作り手が面白くて!
宮島農園さんのミニトマトは、赤と黄色の2種類を販売する予定です!それぞれに個性があってどちらも美味しいのですが、ぜひお好みの子を見つけて味わってみてくださいね。宮島農園ご夫婦の魅力もたっぷりお伝えします!
是非、愛食フェスの会場で、皆さんに農家さんの想いやこだわりをお伝えさせていただきたいので「木漏れ日のトマトと」を目がけて遊びにきてください!
ライター/あやか
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