2024/09/04

挑戦し続けたから出合えた「やさしい整体施術」で働く人をサポートする

aiyueyoは、食を起点に自分らしく生きることで、半径5mからごきげんの輪を広げる自律分散型コミュニティです。

そんなわたしたちが提案するのが

・すでに持っているスキルや得意なこと
・夢を叶えるために小さく始めていること
・誰かのニーズに合わせて始めたこと

など、想い・らしさをいかした複数のお仕事を組み合わせる「自分ファーマー」という働きかた。

このシリーズでは、自分ファーマーとして生きる人々の、そこに至るまでのストーリーや想い、生き方についてお届けします。


今回ご紹介するのは、会社員をはじめとする5つの仕事を経て整体師として活動するのりさん。さまざまな仕事から整体師を選びとった経緯、やりがいや楽しさ、働くうえで大切にしている価値観をお伺いしました。

自分が一生ともにするパートナーは「からだ」。からだをやさしく調律する整体師

のりさん

── のりさんの現在のお仕事を教えてください。

のりさん:フリーの整体師として働いています。店舗を構えず、お客様のお宅に伺ったり、施術場所を借りたり、動きやすい出張スタイルで活動中です。住まいの千葉県印西市を拠点に、首都圏を駆け回っています。

── あえて店舗を持たないことで、さまざまなお客様との出会いがありそうです。整体施術のスタイルにも特徴があるそうですね。

のりさん:多岐にわたる整体施術のなかでも、わたしの施術は痛みを伴わない、やわらかいタイプです。そのため施術の年齢制限がなく、お客様は小学生から90代まで幅広いんですよ。

── 幅広い年代のお客様を施術する際に、大切にされていることを教えてください。

のりさん:施術でからだが楽になるのは当たり前。お客様がご自身のからだの小さな変化に気づけるようにサポートしています。からだの部位によって、人の感覚はさまざまです。たとえば、手はパソコンやスマホ操作でよく使いますよね。違和感があれば、皮膚や指など部位を特定できると思います。
一方で、肩や腰の感覚はいかがでしょうか。指と同じ感覚で捉えられてない方が多いかもしれません。

からだは自分が一生ともにするパートナーです。からだの小さな変化に気づけるようになると、日々の満足度が高まります。たとえば、ご飯をよりおいしく感じられたり、太陽の光を心地よく感じられたり。徐々に自分のごきげんが良くなっていきますよ。

整体が疲れた自分を救ってくれた

施術の様子

── 会社員として社会人をスタートされたのりさん。整体施術を仕事にしようと決意したきっかけを教えてください。

のりさん:学生時代は化学を専攻していました。学んだことを活かせる歯科材料メーカーに就職。当時は大手で働くことに憧れを抱いていていました。ステップアップを目的に、大手の化学会社に転職しました。

順風満帆に聞こえるかもしれませんが、小さな頃から病弱だったにも関わらず、心身に負担をかける社会人生活を送っていたんです。体調が悪いのに無理して仕事をしたり、毎日ジャンクフードを食べたり。そんな生活を続けていたら心もからだもボロボロになり、休職することに。「このままだと一生薬を飲み続ける生活になる」と危機感から自ら健康方法を探し、整体施術と出会いました。

施術を通してからだの小さな変化に目を向け、心とからだが喜ぶことを積み重ねて元気を取り戻せたんです。だから「今度は施術する側になりたい!」と思い、整体師になりました。

── 会社を辞められて、整体師として個人で活動されることに不安はありませんでしたか。

のりさん:当時は結婚して間もなかったため、経済的な面でも不安でした。でもここでチャレンジしなければ後悔する気がして。妻も応援してくれたので、思いきって一歩踏み出せました!

整体施術を通して、目の前のお客様のからだや表情、雰囲気の変化、喜んでくれる姿にやりがいを感じていました。それは会社員時代には味わえなかったことです。

4年経過した頃、ひとりで整体師を続けることに不安が募り、独立したときの気持ちを拭えていないことに気づきました。そこで、整体施術と距離を置くことにしました。

くらす街も仕事も転々と!整体という天職を一度は手放し始めたナリワイ探求

ご夫婦で食卓を囲んでいる様子

── 整体師を離れたあとは、どのようなお仕事に就かれたのでしょうか。

のりさん:建材メーカーに転職し、会社員に戻りました。でも、組織の中で役割が限定されていること、社会やお客様とのつながりが見えにくく、つらい気持ちが蓄積してしまって…。さらに、体育会系の社風に自分を合わせようとがんばりすぎて、またもや心とからだを崩してしまいました。

退職後、しばらくは過去の行動を後悔して働く意欲がわきませんでした。妻や周囲の人に声をかけてもらって、このまま下を向いていたくないと思って。興味を抱いたことにチャレンジしはじめました。

小さな頃から常に健康に悩まされてきたため、健康をテーマに講座を開いたり、人生相談のコンサルをしたり。占星術もやりましたよ。

── 占星術!?会社員のお仕事と大きく異なりますね。熱中するきっかけがあったのでしょうか。

のりさん:占星術は生年月日や出生場所をベースに人柄や人生を読み解きます。自分のことを読み解いてみると、健康をテーマにした仕事をすると良いと出てきたんですよね。自分がやってきたことは間違ってなかったのかも。背中を押してもらえたような感覚でした。

このことがきっかけで他の人の一歩も応援したくて、読み解きはじめました。さらに、占星術のことも調べてみると、月の満ち欠けを農業に活用していたそうなんです。先人たちの知識の蓄積に歴史的な魅力を感じました。

── お仕事だけでなく、お住まいも変わられたんですよね。

のりさん:そうですね。仕事が変わるたびに引っ越しをしていました。これまで、東京、埼玉、愛知、岐阜、兵庫、大阪、山口、香川…を転々として、現在は千葉県印西市に住んでいます。

結婚してからは、お互いの仕事にあわせて住む場所を変えてきました。妻は農業や食に携わりたい人。千葉への引っ越しは、妻が柴海農園で働きたいという希望を叶えるためです。おそらく、今後もこのスタイルは変わらないと思います。

── 千葉県に引っ越し、整体施術のお仕事を再開されたんでしょうか。

のりさん:占星術に携わったことをきっかけに、自分が本当にやりたいことを考えるようになりました。整体施術をしていた4年間、やりがいを感じてたことを思い出したんですよね。

個人で活動する不安が消えたわけではありませんが、整体施術を通したやりがいや喜びを大切にしたく、新天地で整体師として復帰することに決めました。

ナリワイの旅を経て気づいた、整体という自分の天職

── のりさんご自身の心の声に従って整体師として再スタートしたのりさん。独立された当初と今でお気持ちの変化はありますか。

のりさん:「心身の健康に悩んだわたしだからこそ、健康の大切さを整体施術を通して届けたい」という想いが強くなっています。

整体施術を通して、お客様がからだに目を向ける意識を高め、ご自身のからだと仲良くなってもらいたいですね。

── のりさんらしさをいかして、これから目指したいことを教えてください。

のりさん:からだの不調は、仕事の質や周囲との関係に影響すると考えています。

まずは、自分のからだと仲良く、自分を大切にする人を増やしていきたいです。そんな人が増えれば、仕事や周囲の人との関係性、人生がより良くなると思います。

経営者、個人事業主、会社員など働く人に向けて、整体施術だけにとどまらず、占星術なども掛け合わせて、人生をサポートしていきたいです。

さらに、SNSやオンラインコミュニケーションも活用し、自分のからだと仲良くする方法を発信することにも力を入れていきたいですね。

(インタビューはここまで)

会社員と個人事業主を行き来し、そのときどきで悩みながら行動したからこそ出合えた「心からやりたいこと」。のりさんのありのままをシェアいただき、道はひとつではないこと、違和感を抱いたらいつでも立ち返るしなやかさに、勇気をいただきました。

また、「からだは一生をともにするパートナー」という捉え方に、のりさんらしさが表れていると思います。働いていると、つい自分を酷使しがちです。ごきげんでいることが自身の健康、仕事のパフォーマンスや周囲との良好な関係性の土台になることを再認識し、わたし自身を大切にしようと思えた体験です。

のりさんの考え方、働きかたが、あなたらしい生き方のヒントになれば嬉しいです。


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ライター/ あず 編集/ あべなるみ