
2025/12/21
食卓の魔法──きのたまちゃんと過ごす“めでる”時間
年末の忙しさが漂う街の空気。予定に追われ、日々の【食べる時間】を慌ただしく過ごしていませんか?体調を崩しやすい季節でもある今こそ、心も体もやさしく整えておきたいですよね。
そんな師走を過ごす方にこそ、食を通して“愛”を感じていただきたくて、愛食体験の様子を綴ります。
チームaiyueyoのメンバーと、私たちをお招きくださった素敵なご夫婦とともに、「畑で収穫し、食材をめで、料理し、味わい、余韻まで楽しむ」——まさに【愛食】ど真ん中の“めでる”時間を過ごしました。
めでる食の世界をお届けです!
めでる1日の始まり
チームaiyueyoの けちゃこ・りさぽんと私 やましたの3人で向かったのは、可愛らしいお庭のあるお家。
お二人はそれぞれのナリワイを営みながら、「食を通して豊かに生きる人を増やしたい!」という思いで、ご夫婦としても活動されています。

畑でめでる
私たちが到着してすぐに案内してくださったのは、畑!
私たちは“ゆず”や“きんかん”を収穫させてもらうことに。手に取った瞬間、皮の香りがふわっと広がって、とても幸せ!


畑が私たちに見せてくれる表情は、どこを切り取っても“いのち”のパワーを感じます。自然の美しさや、作物たちの個性に、きゅんです!!


畑を案内していただく中で、「あれ?冬なのにトマトがなってる!」と、トマトの場所へ移動。日照の関係で赤くならなかった緑色のトマトたちが、枝先や土の上に残っていました。 お部屋で保管しておくと追熟して赤くなるそうで、「緑のままでもカレーや煮込み料理にしたら美味しいのよ。だからトマト救出作戦!」と、下に転がっている子たちをサニーさんが優しく拾い上げていく姿が印象的でした。



食材は皮も根っこも余すことなく
この日のメイン料理は「きのたま」。愛称は「きのたまちゃん」
きのたまちゃんは、サニーさんが考案したレシピの中でも代表的な一品。 使うのは「きのこ」「たまねぎ」「お塩」だけ、超シンプル!そのまま食べても、アレンジしてもおいしい優秀な子なのです!
「みんなの楽しいエネルギーを重ねて作りましょう♪」とサニーさんから事前にご提案いただき、私たち3人は“推しきのこ”を持ち寄りました。サニーさんは玉ねぎをご用意くださっていて… 「うちの畑の玉ねぎが終わりがけでね、『しわ子』なの。しわしわの部分は剥いてお出汁にしましょう」と。
お野菜に名前をつけたり、「ちゃん・さん」づけでお野菜を呼んだり、かわいいお野菜たちをめでる時間は最高です!


玉ねぎのしわや芽が伸びてきたとき、「これって食べられるのかな?」と不安になること、ありませんか?実は、しわの部分も、皮も、根っこも、すべておいしくいただけるのだそうです。 今まで皮や根っこを生ゴミにしていた私…大反省。これからは余すことなくいただきます!
お出汁になる子たちは、別のボールへ。きのたまちゃんの材料が揃いました!

食材の陰陽を意識してめでる
サニーさんのお料理は、陰陽五行や心理学の要素も取り入れられています。
お野菜の個性の中にも“陰”と“陽”が存在していること、そしてそのバランスを考えた玉ねぎの切り方が「回し切り」だと教えてくださいました。
きのこは刃物を使わない方法で。手で割くほうがきのこたちが喜ぶのだそう!


お鍋に入れる順番も、食材の個性を引き出す大切なポイント。陰陽を意識して、お鍋に食材たちを入れていきます。
蓋をしたら魔法の言葉「美味しくな〜れ」と唱えるサニーさん。超絶きゅんポイントでした!

火をつけたら、あとは食材に火が通るのを待つだけ。その間に、他のおかずづくり。
私が驚いたのは、きのたまちゃんに火が通り、蓋を開けた瞬間。蓋についた水分にも旨みがたっぷりだから、「お鍋に戻しますね」とサニーさん。
今まで蓋についた水分のことなんて意識したことがない…!!!きっと今まで、ボタボタとコンロ周りに落としていたはず…。蓋を開けるという動作にも、美味しさと癒しの工夫が詰まっているんですね。

きのたまちゃんの詳しい作り方は、サニーさんのYouTubeや書籍に掲載されています。
きのたまちゃんdeかんたん味噌汁
慌ただしい師走を過ごす方にこそ、食を通して“愛”を感じていただきたい!冒頭でそうお伝えした通り、ここでは “きのこと玉ねぎの旨み” がぎゅっと詰まった、超かんたんお味噌汁をご紹介します。
時間がなくても、きのたまちゃんがあれば本当にすぐにできちゃうんです!
使うのは、この3つだけ
・作っておいたきのたまちゃん
・お味噌
・沸かしたお湯
きのこと玉ねぎの旨みのおかげで、出汁をとる工程が必要ありません。
これがめちゃくちゃ美味なんです!「え?!本当にお出汁なし?」と脳がびっくりするのを、ぜひみなさんにも味わってほしい…

「このやり方だとコンビニに行くより早くできるし、きのたまちゃんは普段お料理しない僕でも作れるくらい簡単なんですよ」
そう語ってくださったのは、ヒデさん。
年末年始など奥さんがお出かけした時、買ってきたもので済ませてしまう男性や、料理をしたことがない方にもぜひチャレンジしてほしいという思いも聞かせてくださいました。ヒデさんならではの視点で心が温かくなります。
いただきます・ごちそうさま
楽しく会話をしながら、食材たちをめでながら過ごしたキッチンの時間はあっという間。気づけば、当初の予定よりも2つも品数が増えてお料理が完成!
サニーさんの【今ある食材で作る】という信念のもと、品数が増えるのは日常なのだとか。見た目もトキメキがいっぱい!しかも短い時間で作れてしまうなんて、まさに魔法!!畑でとってきたゆず・きんかんも大活躍です。


いただきますのご挨拶では、自然の恵みへの感謝、食材に関わる人への感謝を、サニーさんが愛のある言葉で紡いでくださり、みんなで手を合わせました。
どれもとっても美味しく、食材の魅力が存分に引き出されたお味。心と体に沁み渡り、満ちていく感覚に感動しました。ひとくちを重ねるたびに、「美味しい〜!」という言葉や感嘆の声が飛び出る食卓。
そしてさらに驚いたのは、「材料が余っているから…」とさらにお料理が登場したこと。おしゃべりしてたのに…サニーさんいつの間に?!と更なる魔法を体験。

ごちそうさまのご挨拶の後に、衝撃を受けたのは「みんなで美味しくいただいた余韻を楽しみましょう」というサニーさんのひと言。
日々、いただきます/ごちそうさまの挨拶は欠かさないものの、“ごちそうさまの後の余韻” を味わうという発想は、私にはありませんでした。余韻を楽しむことで、食材のいのちや関わる人々への感謝がさらに深まると実感。
お昼ご飯をいただいた後、バタバタとパソコンの前に戻る毎日だった私。これからは、余韻を楽しむアクションを取り入れてみたい…!!!
慌ただしい師走を過ごす方々も、ぜひ一緒に食後の余韻を意識してみませんか?
サニーさんのお母様

お食事の後は、サニーさんのお母様がお豆のレクチャーをしてくださいました。
畑では、実験的にいろいろな作物を育てているお母様。あずきとささげが登場しました。
たくさんの作物を育てているからこそ、“違いをめでる楽しさ” や “個性の豊かさ” を教えてくださる時間に。
サニーさんの書籍にも綴られていますが、お母様は以前、寝たきりの状態だったそうです。
そこから畑を楽しめるほど元気に回復されたのは、【食】のおかげだといいます。寝たきりの生活を送っていたとは思えないほど素敵な笑顔のお母様!
【食】のパワーすごすぎる!!!!!

きのたまちゃんの今後
サニーさん・ヒデさんが、きのたまちゃんのこれからについて思いを話してくださいました。
「食を通して人生を豊かに生きてほしい」
そんな願いから、2026年には新しいコンテンツをスタートされるそうです。食べるという行為そのものだけでなく、食べる前と食べた後の“心のあり方”も大切にしたいと語ってくださいました。まさに、ごちそうさまの後の余韻を味わわずに仕事へ戻ってしまう私のような人にはぴったり。
新しいコンテンツの名は「きのたまクラブ」。(ネーミングが可愛いーーー!!!!)
【きのたまクラブの内容】
・簡単にできるお料理や、マインドフルネスな食べ方をオンラインでレクチャー
・全国各地で、クラブの皆さんとお茶会やランチ会などのリアル交流会
・田んぼや畑で、手作業の楽しさを味わうファーム体験 など
サニーさん・ヒデさんから伝わってきたのは、「たくさんの人を幸せにしたい」というまっすぐな思い。その熱量に触れて「きのたまクラブ」へのワクワクが止まりません!
詳細やお申し込み窓口などは2026年にリリース予定とのことです。楽しみですね!
きのたまちゃん、あなたも作ってみませんか?

きのたまちゃんのレシピや、サニーさんの“愛”がぎゅっと詰まった書籍も発売されています。気になる方は、こちらのURLからご覧いただけます。
https://natural-cooking.com/books/

ライター/やましたゆり
INFORMATION

サニー早苗さん
「体と心が整い、運気も上がる」と評判の料理教室を主宰。
大学卒業後、HONDAの国際研修機関にて勤務。
もともと病弱だった母が更年期と大病で寝たきりになった際、何をしても治らなかった中、食事を変えたことで約1年後には畑仕事ができるまでに回復。自身も食事の力で、花粉症・生理痛・肌荒れなどの体質が改善。また幼少期からの過敏症による激しい感情の起伏も減少。「話すと癒やされる」「穏やかになった」と周囲から言われるほど心も変化。
国内および欧米で、東洋医学をベースにしたマクロビオティック、薬膳を学び、2006年から料理教室を開始。心理学なども学び、心のケアを含めた料理を研究。
「料理は正しさよりも心地よさと楽しさ」「愛と癒し」をモットーとし、国内外でのべ15,000人以上に、食の大切さ・料理の面白さをレクチャー。特に「ヒーリングごはん講座」では感動の声が止まず、その輪を広げる活動に力を入れている。
学校・行政・企業などでの講演や講座なども行う。
書籍『私を整えるごはん』『私を整えるスープ』『15分でできる!癒されごはん』
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