2024/08/07

居る場所によって強みは変わる 「自分らしさ」で、社会を良くしたい

aiyueyoは、食を起点に自分らしく生きることで、半径5mからごきげんの輪を広げることを目指している活動体です。

そんなわたしたちが提案したいのが

・すでに持っているスキルや得意なこと
・夢を叶えるために小さく始めていること
・誰かのニーズに合わせて始めたこと

など、想い・らしさをいかした複数のお仕事を組み合わせる「自分ファーマー」という働きかたです。

このシリーズでは、自分ファーマーとして生きる人々の、そこに至るまでのストーリーや想い、生き方についてお届けします。


今回は、農業のさらなる発展を目指すベンチャー企業で事業責任者として働きながら、チームaiyueyoでは、チーム全体をより良い方向へと導くための戦略作りや整備を行っているゆうなさんを紹介します。全く異なる価値観のチームで働く楽しさや、そのなかでの気づきについて伺いました。

「食べるのが好き」「農家さんへのリスペクト」が仕事えらびにつながった

── ゆうなさんの現在のお仕事を教えてください。

ゆうなさん:「テクノロジーによって、産地とともに農業をつくる」をビジョンに掲げる株式会社AGRI SMILEで働いています。JAさんと一緒に農業の課題解決を目指す事業をおこなっていて、「果物EXPRESS」というJAから消費者に直接高品質な果物を届けるECサービスだったり、栽培データ等を収集・解析して農業のDXを目指すサービスなどを提供しています。

わたし自身は、「ONLINE CONF」という学会運営のDXを推進するサービスの事業責任者を務めています。最近は、経営にも携わるようになりました。

── 新卒から「食」に関わる仕事をされているとのこと。何かきっかけはありますか?

ゆうなさん:大学時代に、国内海外両方の農家さんを訪れたことがきっかけです。ボランティアなどで、長野のりんご農家さんや、フィリピンの農村でお手伝いをしたことがあったんです。もともと食べるのが好きだったんですが、農家さんを訪れて、一緒に働いたことで、「この人たちがいないと美味しいものが食べられないんだ」と、実感しました。

わたしは、農家さんは栽培の専門職だと思っていて。専門家である農家さんへのリスペクトを込めて、何かしたい、役に立ちたいというのがこれまでの仕事選びの基準になっています。

株式会社AGRI SMILEで、「お客さまやチームメンバーからたくさんの“ありがとう”を集めた上での貢献」として表彰されたそう

1を広げていくゆうなさんの「自分らしさ」

── チームaiyueyoには、どうして参加されたのですか?

ゆうなさん:もともとチームaiyueyoの代表であるなるみさんと知り合いで、チームaiyueyoについての発信をよく見ていたんです。純粋に面白そうだなと思いました。

自分自身も、生産者と消費者を近づけるイベントを企画していたときに、消費者目線で農業の面白さをどう語るべきかすごく悩んでいて。aiyueyoでは、まずは自分を大事にする、そのために食の選び方を変えてみる、その食を作っている農家さんを知るという流れになっていて、すごく画期的だなと思ったんです。消費者が自分自身を大切にすることを起点に、生産者さんに興味をもってもらうという流れを作り出して、そこに賛同するチームがつくれていることが、純粋に経営者としてすごいなと。チームaiyueyoの仲間に入ったら、新しいアプローチで農業に携われるのではと思いました。

事業内容に興味を持ったのもありますが、何より自分のごきげんに目を向けているのが素敵だなと思ったんです。やりがいのある仕事をするなかで、自分を大切にしたうえで好きな仕事ができたらいいなという気持ちもあって。仲間に入ることで、自分のことも大切にしつつ、農業に対して新しい関わり方ができるんじゃないかと思いました。

農業のおもしろさを伝えるイベントを運営していた経験も

── ゆうなさんの課題意識や興味にぴったりだったんですね。チームaiyueyoでは、どんなことをしているんですか?

ゆうなさん:そのときどきで「やってみたい!」「楽しそう!」 と感じたものに参加しています。最近だとチームaiyueyoでお仕事する人に向けた「ワーカーズハンドブック」※ 作成の旗振り役やチームaiyueyoサイト公開記念特別YouTube Live「十人十色の生き方万博」のモデレーターなどをやらせてもらいました。過去には、チームaiyueyoをもっと知ってもらうためのグロースマーケティング戦略を取りまとめたことも。自分のごきげんを保ちつつ、食について考えることができるチームaiyueyo自体を、もっと育ててより活動しやすくするためにできることをやっていきたいと思っています。

個別の案件に関わるというよりは、全体に関わることをやらせてもらっています。チームをもっとよくしたいというのも、自分のらしさだと気づくことができました。

※チームaiyueyoとして守りたいルールや、働くうえで大事にしたい価値観をまとめたもの

── 株式会社AGRI SMILEとチームaiyueyoの一員として関わるなかで、ゆうなさんの「自分らしさ」ってなんだと思いますか?

ゆうなさん:1を広げていくのが得意であり、その過程を楽しめるのが自分らしさだなと感じています。

AGRI SMILEでは、入社してから業務フローを整えたり、エンジニアと共にサービスの改善を行ったりしてきました。試行錯誤しながらサービスが出来上がっていく過程が好きだし、出来上がったあとにお客さんから反応をもらえるのも嬉しいんです。

チームaiyueyoでは、今あるチームaiyueyoをもっと良くするためのプロジェクトに挑戦させてもらうことが多いです。「ワーカーズハンドブック」作成のときは、チームメンバーにアンケートを取って意見をまとめながら、働きやすさを考えて整えていく過程にやりがいを感じました。

一般的な会社とは異なり、自律分散型のコミュニティとして運営されているチームaiyueyo。みんなが気持ちよくお仕事をするためのルールを示したものがワーカーズハンドブックです

── 新しいものを作り上げていく過程では、手さぐりで進めなければならないこともあると思います。そんなときに大変だと感じることはないですか?

ゆうなさん:チームで悩みながら物事を前に進めていく過程や、サービス、成果物が出来上がって反応がもらえた時の達成感がやっぱり好きなんだと思います。お客さんからいただいた意見がクリエイターさんの手によって具現化されていくときも、単純にテンションがあがりますね。

なにより、AGRI SMILEでもチームaiyueyoでも、代表が語っているビジョンに心から共感しています。サービスを作ったり、チームをより良くすることは、その想いを形にしていくプロセスでもあるんですよね。共感するビジョンを持つ代表と一緒に、社会を良くすることができるというのが楽しいんです。なので、わたしの中では大変さよりも楽しさが勝っています。

── ゆうなさんの「自分らしさ」は、どのように見つけましたか?

ゆうなさん:AGRI SMILEで働きはじめたときから、サービスを形にしていくことが得意だし、楽しいという気持ちはありました。でも、チームaiyueyoという別のコミュニティで動いてみたことで、「熱いビジョンを持つ起業家と共に、1を広げていきたい」という想いが自分らしさなのだと、より明確になったと思います。

また、チームaiyueyoに入ったことで、まずは自分のごきげんを最優先にするという価値観に触れて、よりサステナブルに価値を提供できるようになりました。好きだし、得意だから無理をしてしまうこともあったんですが、まずは自分を満たそうと考えられるようになったんです。代表が持つ熱い想いに自分自身が焼かれてしまわないよう、ときには代表に助言してペースをハンドリングするなど、自己犠牲しないように調整しています。

複数のナリワイを持つことで見えたこと

── 複数のチームで働いてよかったと思うことはありますか?

ゆうなさん:ふたつの環境に身を置くことで、気持ちも思考も定期的にリフレッシュできていると思います。AGRI SMILEとチームaiyueyoって、価値観もスピード感も全く違うんです。だからこそ、双方での学びを相互に生かすことができています。

チームaiyueyoでたくさんのクリエイターさんたちと接することで、AGRI SMILEではコミュニケーションを褒められるようになりましたし、AGRI SMILEで培ったスタートアップマインドのおかげでチームaiyueyoでは旗振り役としてやり切る、成果を出すということを意識できています。

複数のチームで働くなかで、強みって相対的なものなんだなと気づくこともできました。AGRI SMILEでは、わたしよりも数字に強く論理的な人が多いので、わたし自身は企画やアイデアを作る動きをしています。逆にチームaiyueyoには、デザイナーやライター、イベント企画などクリエイティブが得意な方が多いので、わたし自身は戦略を考えて論理的に物事を進めていく存在として関わっています。

一つのスキルに固執するのではなく、自分のなかで一定レベルのスキルがあるなら胸を張って価値提供していいんだと思うことができたので、幅が広がったと感じますね。

── ゆうなさんが今後目指したい姿を教えてください。

ゆうなさん:AGRI SMILEでは経営メンバーに入り、チームaiyueyoでは「ワーカーズハンドブック」を作るなど、チーム作りについて考えることが増えてきました。チームや組織のマネジメントについて考えることは難しいですが、結構楽しいなと感じています。

自分自身がらしさを発揮して働けているからこそ、チームを作る時はそれぞれがらしさを発揮できるように尽力したい。”呼吸が合うチーム”を作るためにできることをやっていきたいです。それが、自分が共感するビジョンを叶えること、よりよい社会をつくることに繋がると信じています。

(インタビューはここまで)

チームaiyueyoに入ったことで、「自分らしさ」を言語化し、自分を大切にしながら使いこなすことができるようになったゆうなさん。2つの場所でお役立ちすることがリフレッシュになり、それぞれの場所でらしさが発揮できていると話すゆうなさんの笑顔は、とても軽やかでした。

何より、「場所によって強みは変わる」という言葉は私にとって、目から鱗でした。このチームで自分が発揮できる強みはなんだろうと考えることが、複数のチームで心地よく働く秘訣なのかもしれません。自分はまだまだだと卑下せずに、できそうなことは積極的に挑戦していこうという勇気をもらえました。

ゆうなさんの働き方が、あなたらしい生き方のヒントになれば嬉しいです。


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ライター / りょこ 編集/ちーこ