2025/08/02

自分を認められなかったわたしが、“えい!”で見つけたみちしるべ

「いのちを、めでる はぐくむ わかちあう。」をテーマに、自分らしい持続可能な暮らしと仕事を育むことを応援するaiyueyo。

2024年の10月〜12月の3カ月にわたって、ナエドコ11期を開催。
ナエドコとは、愛本主義をベースとした自分らしい働き方暮らし方をはじめるために自分と向き合い、仲間と共に「らしさ」のタネを芽吹かせる3ヶ月プログラムです。

今回は、ナエドコ11期に参加したまやこさんに受講後の体験談を聞きました!

自分が満たされないから自信が持てない

わたしがライターと名乗るようになったのは、2021年頃から。
コロナ禍で前職が休業し、先の見えない不安な日々の中、「顔の見える仕事がしたい」「地域の役に立ちたい」という想いが強くなり、思い切ってフリーランスに転身しました。

フリーランスとして活動を始め、前職の経験やオンラインスクールで学んだことを活かして、飲食店の取材記事や地域の新しいお仕事を手がけるようになりました。「顔の見える仕事」としてやりたかったことが、少しずつ形になっていたんです。
地域のシェアカフェやイベントへの出店など、人とつながる場にも積極的に関わり、日々の活動に楽しさを感じられていました。

でも、心のどこかで「これでいいのかな?」という不安や、収入が思うように増えないことに焦っていたのも事実。「ちゃんと誰かの役に立てているのかな?」と、いつも心にモヤモヤがつきまとっていました。

そんな時、ナエドコ11期の募集を知って、「自分はどんな暮らしや働き方をしたいんだろう?」と改めて考えるきっかけになりました。

これまで“自分らしさ”だと思っていた理想が、誰かの期待に合わせたものだったかもしれないと、はっとしたんです。
本当はもっと、自分の気持ちや心地よさに正直でいたい。でも、それではいけないような気がしていることにも気づきました。

そんな思い込みをほどいてくれたのが、「まずは自分自身を満たし、次に半径5メートルを満たす。その先に社会が満ちる」というaiyueyoの“愛本主義”の考え方でした。
「ちゃんと自分を満たせる自分でいたい」「やりたいことを叶えているのに、足りないところばかりを見てしまう自分の意識を変えたい」と思い、ナエドコに参加することを決めました。

「えい!」がくれた変化、ナエドコ流の言葉の力

ナエドコに入った直後、aiyueyo独特の言葉の文化に触れて、心が軽くなったことを今でも覚えています。

“挑戦”と言わずに、“合言葉は「えい!」”がルール。ちょっとの勇気と勢いで、ハードル低く試していい。仲間と一緒に「えい!」を応援し合える雰囲気で、初回の講座から安心して参加できました。

そして、「テキテキ」も大事にしたい言葉。
適材適所という言葉があるけれど、どうしても「置かれた場所で咲かなきゃ」と無理してしまって、自己嫌悪に陥ることがよくありました。

「テキテキ」は農業の適地適作という意味も含んでいます。環境に合った場所で育つことでおいしい作物ができるように、わたしも無理せずに自分に合った場所で育っていこうというと、思えるようになりました。
「テキテキ」は自分が手放して、その場所により合った人に手渡すという循環の意味もあって、自分らしさを大切にしていくために、かかせないマインドだと感じます。

こうした言葉を通じて、凝り固まっていた考えが少しずつほぐれ、意識が変わっていきました。

お金と想いの関係性を分解して“今”と“理想”が見えた

ナエドコで「理想の暮らし」や「自分らしさ」を言語化して考えたことは大きな変化でした。しかし、それと同じくらい大切だったのが、お金にしっかり向き合えたことです。
この学びがあったことで、今後また迷ったとき、自分がどこにいるのかを見つける術が身についたと思います。

お金は結果であり、遅れて現れる指標だということ。
自分の活動が「仕込む」「稼ぐ」「叶える」といったサイクルの中で、どのフェーズにいるかを意識することで、今の自分の活動に納得感を持てるようになりました。

「ありがとう」を素直に受け取れるように

ナエドコでの3ヶ月を経て、「えい!」と「テキテキ」のマインドが身につくと、日常の中で自分の“今”がどんどん軽やかに感じられるようになりました。

自分らしい“理想”が描けるようになったら、“今”の解像度も上がっていくんだと、日々実感できました。
そうしたら、自分でもうれしい変化がまたひとつ。ある日、「ありがとう」と言われたときに、素直にその言葉を受け取れる自分に気づきました。
誰かのために自分らしさを発揮できた、ちゃんと価値を感じてもらえたと、思えたんです。

自分らしくいられることは、自分をよく知っていること。自分の活動、ひとつひとつの意味と目的がわかったからこそ、ちゃんと自分を認められるようになったのだと思います。

ライターだけどライターじゃない

ナエドコを通じて自分を知り、活動のブレない軸が見つかりました。

「顔の見える仕事をしたい」「地域の役に立ちたい」という想いを胸に、勢いで船を漕ぎ出したその時の気持ちを、ナエドコで改めて腹落ちさせることができたんだと思います。

ふるさと、地域、暮らしに愛着を持つ人を増やしたい。
さまざまな人の価値観や転機に触れ、その景色をともに感じていきたい。
そして、だれかのため、自分のためにも人生がより楽しく豊かになり、選択肢が広がるようなものづくりや発信をしていきたい。

これがわたしの叶えたいことであり、大切な指針です。この循環を心地よく巡らせて、ごきげんな自分でいられたらいいなと思います。

ナエドコを経て、ライターとして何か成し遂げなければ…と思っていた頃より、ライターだと抵抗なく名乗れるし、ライター以外の活動にも胸を張れるようになりました。

インタビューをしたり、記事を書いたりしているからライターと名乗るけど、軸がブレなければ何者でも良くて、カフェでホットサンドを焼いている自分も、イベントで駄菓子を売っている自分も、自分らしい活動だと誇りを持てるようになりました。


何者であるかにとらわれず、本当に楽しみながらやりたいことに向き合えるようになったのは、ナエドコのおかげです。
あと一押しが欲しかったときに、ナエドコに「えい!」した自分にグッジョブ。

INFORMATION

まやこ

まやこ

東京のにしがわ(多摩地域)育ち、小平市在住。人の暮らしやナリワイ、地域の営みに関心を持ち、聞いたり書いたり広めたり。コロナ禍の休業をきっかけに「顔の見える仕事がしたい」とフリーランスに転身。インタビューや店舗取材、発信支援のほか、シェアカフェでの出店や地域イベントの企画・運営にも携わる。10代の姉妹と保護猫3匹に囲まれて暮らしている。