2022/09/01
毎日食べるものだから。みんなに嬉しく、私においしく
食事は毎日のことだから、美味しい時間はきっと暮らしを温める。フードギフトカタログ「aiyueyo gift」は、心も体も満たされる食体験を通して相手を大切に想う気持ちをお届けしています。こちらの連載では「aiyueyo gift」で掲載している食と、その作り手のストーリーを紹介します。
〜農薬を使わないのもaiyueyo〜
HOLISTIC RICE
多様な生き物との共生を突き詰めた結果、農薬を使わない栽培を選びました。健やかな田んぼで育ったお米は、食べる人も健やかにしてくれる。毎日食べるお米を大切に選んでみることは、暮らしの幸福度を上げる第一歩です。
豊かさとは、共に生きること
春はツバメが訪れ、初夏には子どもたちが泥んこになりながらオタマジャクシや水カマキリを探す。秋は赤とんぼが集まり、冬は生い茂る草が次の田植えに向けて土に栄養を蓄える。農薬を使わずに稲作をし、多種多様な生物が共存することに喜びを感じているのは、京都府福知山市の堀達晶さんです。
達晶さんが農薬に頼らない栽培を始めたのは、レイチェル・カーソン著の『沈黙の春』を読み農薬が生態系を壊している事例を知ったからです。農薬がついた葉っぱを虫が食べ、その虫たちを鳥が食べる。虫を通して農薬を体に蓄積した鳥が産む卵からは雛が孵らず、子孫を残せなくなってしまう。もともと生き物が大好きで、精力的に野生動物の保護活動に取り組み、人の暮らしに「害」とされる生き物とも共存の道を模索していた達晶さんにとって、『沈黙の春』で知った事実は衝撃的でした。生き物の未来を奪うような選択をしたくない。祖母から引き継いだ田んぼは、人間だけでなくそこに関わるすべての生き物にとって居心地の良い場所にしようと決意します。
「生態系は全て繋がっているので、小さな選択の積み重ねで確実に変化します。他の植物よりも明らかに弱い野菜や米が今まで生き残っているのは、それらが生きられる生態系を人間が守って来たからだと思うんですね。地球に暮らす生き物のひとりとして、多様ないのちと共生することに知恵を使い、豊かさを感じていきたいです」。健やかな生態系を守りながらお米を育てる。少しでも多くの生き物と共存する道を模索する達晶さんの探求心は、お米の味も年々おいしくしています。
aiyueyo giftは、愛を贈ることをテーマにしたフードカタログギフトです。 食の作り手が大事に育てた農産物を食べやすい形で。畑から食卓までの全ての過程にめいっぱいの愛を注いで、あなたの気持ちを大切な方へお繋ぎします。