サラヤと愛ある暮らし」連載では、人と地球の両方にやさしい暮らしを探求するサラヤ株式会社と一緒に心地よい日用品の選び方を見つけていきます。

今回ご紹介するのは、にしちかさんこと西野知佳さん。にしちかさんは、ホテルマン、フリーランス広報、会社員での広報・ブランディング支援など、様々な経歴の持ち主。誰かのサービスを支援することをナリワイとしてきました。そして2023年、大磯暮らしを愉しむ小さなお宿「たゆたう」を神奈川県大磯町で立ち上げ。自分のサービスをつくり、自分らしく生きていくことを追求しはじめました。

なつかしさを感じる街で宿をはじめた

(アパートの一室にある宿「たゆたう」。10月に開催されたイベントの休憩所になった/photo by can)

── 「たゆたう」を立ち上げようと思ったきっかけを教えてください。

にしちかさん:「たゆたう」は「将来、夫とどんなことがしたいか」という未来への問いかけが出発点です。わたしは地域の魅力をとどける施設を持ちたい、料理人の夫は、料理を振る舞う拠点を持ちたい。この2つを叶える方法を模索していたら、オーベルジュ(宿泊設備を備えたレストラン)というかたちが見えてきたんです。ただ最初からオーベルジュを作るというより、まずは民泊で小さくはじめることを決めました。

── ご夫婦の未来への希望が出発点とは素敵ですね。拠点を大磯に決めたのはなぜですか。

にしちかさん:大磯に住み始めて2年が経ちましたが、その中でも1番わたしたちの暮らしを豊かにしてくれているのは「あたたかいコミュニケーション」だと思っています。

── 「あたたかいコミュニケーション」とは、具体的にどんなことでしょう。

にしちかさん:隣の家の人と野菜や料理のおすそ分けをし合ったり、季節ごとのイベントを地域全体で楽しんでいたり。都会では味わえない、どこかなつかしいやりとりのことですね。そういったやりとりに癒されてごきげんなパワーをもらった経験があって。

大磯では、「あたたかいコミュニケーション」が日常的に行われているんです。それに、海や山が近いので、環境に配慮した暮らしをしている方が多いのも魅力でした。朝日や夕暮れを見に海へいくなど、1日1日を自然と共に大切に過ごしている様子に惹かれたんです。

(夕暮れに染まる大磯駅 /phoyo by にしちか)

わたしが感じた魅力を、今度は半径5mの大切な人たちに伝えていきたい。大磯のどこかなつかしいやりとりや、そこでがんばっている人たちに触れ、大磯のファンになってくれる人をつくりたい。そう思い、大磯で「たゆたう」をやることを決めました。

「たゆたう」でご自愛を。ゆらぎを味わいヒントを持ち帰ってほしい

(風が吹き抜ける「たゆたう」にはにしちかさんのこだわりのアイテムが置いてある /phoyo by can)

── 「たゆたう」には、どんな人に泊まりに来てほしいですか。

にしちかさん:「目の前の生活に邁進してきたけれど、もう少し暮らしに目を向けたい」と感じている人ですね。日々の選択をもう少しやさしい方へシフトしたいといったような。そういう人がゆったりとした環境に身を置くことで、ゆらぎを楽しめるような場作りをしようと考えています。

── ゆらぎを楽しむという考え方は新鮮です!でも、ゆらぎってどんなことを言うのでしょう。

にしちかさん:いいことも悪いことも含めて、ただ自分のおかれている状況にたたずむことですかね……そういう時間って人生において大切だと思うんです。自分がモヤモヤしていることや不安を感じることにこそ、本音が隠れていることが多いから

実は、わたしもたゆたうを立ち上げる前大きくゆらいでいました。というのも、会社員時代、都会での忙しい日々に違和感があったことが一つ。さらに、地域の魅力を伝える宿泊施設をやりたいという希望はあるけれど、自分のサービスを通して自己表現をすることに強い不安があって。仕事としての自己表現って今までほとんどしてこなかったんですよね。

ゆらぐことって誰でもあると思うんです。「たゆたう」では、ゆらぎを味わってほしい。日常のノイズを減らし、「ご自愛」してもらえたら嬉しいなと。

── にしちかさんは「ご自愛」という言葉をどんな風にとらえていますか。

にしちかさん:自分の心の中の希望をちゃんと聞いてあげること、かな。希望というと、夢とか大義名分とか大層になりがちだけれど、そうではなくて小さな願いこそが大切。自分が日々、小さく抱えている声をきちんと拾ってあげることがご自愛だと考えています。

(「わたしの願いは、暮らすと働くをちょうどいいバランスで混ぜ合わせていくこと」と語るにしちかさん。今は夫婦で一緒に食事をし、コミュニケーションすることを大切にしているそう /phoyo by can)

「たゆたう」に宿泊することで、心の声に耳を傾けてほしい。そして可能なら、その声を大切にし、日常の選択を変えるヒントを持ち帰ってもらいたいです。

日常の選択を変えるきっかけに。「たゆたう」にヤシノミ洗剤を置く理由

── キッチンにヤシノミ洗剤が置かれているのを拝見しました。サラヤ商品を選ばれたのはどんな理由からですか。

にしちかさん:サラヤさんは、日常の選択を無理なく変えることができる商品を作られているからです。サラヤさんの商品ってドラッグストアやスーパーに置かれているから、日々の買い物のときに手に取ることができるんですよ。日常の延長で使用できるけれど環境に配慮できるというのがちょうどいい

他の環境配慮商品は、ネットで取り寄せなければいけなかったり、金額的に購入負担が大きかったりするなと感じていて。取り寄せている間にその商品が切れてしまって、別の市販品を使い始めてしまったら意味がないと思っています。

── 環境に配慮するきっかけはどのようなことだったのでしょう。

にしちかさん:キャンプがきっかけだったかな。キャンプ場ではごみを各自で持ち帰るというルールがあるので、食器類は洗えるものを使うことが多いんです。せっかくなら洗剤も環境にいいものをとヤシノミ洗剤を手に取りました。

あと、もう一つきっかけがあって。30歳手前で一人暮らしを始めてから自分の意思でものを選ぶようになったのですが、自分に対しての「ご自愛」というアンテナが立ちはじめたんです。自分にとって心地のよいものと考えると、強い成分の洗剤に惹かれなくなったんですよね。ヤシノミ洗剤は、パッケージのやさしい感じと、裏面をよんだときの納得感で選びました。

(arau.洗たく槽クリーナーも使用したことのあるにしちかさん。成分は環境にやさしいのに機能的、かついいにおいがしたので感動したそう)

実は、大磯のドラッグストアには「環境に優しいコーナー」という棚があり、サラヤ商品が置かれていることが多いんですよ!サラヤさんは身近に手に取れる、気軽に選択できることが魅力だと感じています。

「ご自愛」で小さなアクションを重ねる

── 自分への「ご自愛」と自然への「ご自愛」に共通するもの、あると思いますか。

にしちかさん:共通する、というより繋がっている感覚があります。最近のわたしの「ご自愛」は自然と繋がっていることが多いと思っていて。自然と共に暮らすことが自分にとってごきげんのチャージになることを体感しています。

大磯に住んでいると、自然と共生しようとしている方にたくさん出会います。だから環境配慮はもう他人事じゃないんです。

(ゼロウェイストのマルシェでお買い物)

肌にやさしくかつ環境にやさしいものを使うって心地いい。生ごみをコンポストに捨ててみたら心地いい。環境にやさしいとか、暮らしを大切にするってそういう小さなアクションの積み重ねだなって。日常の延長で無理なくできることがあるんです。

「たゆたう」では、人生をごきげんにするため、これだったら持ち帰られそうと思うものを拾って行ってほしいなぁと。すぐに変えられなくてもいいんです。知るきっかけになったらいい。宿があれば、その土地へ行く目的ができると考えています。そのアクションを大磯で待っています。

(インタビューはここまで)

にしちかさんのご自愛のとらえ方に共感すると共に、わたしも心の中に抱えている小さな声に耳を傾けようと思いました。大磯にある「たゆたう」だからこそ、きっと訪れた人の日常をやさしい方向へ導いてくれるのだと、あたたかい気持ちになったインタビューでした。「たゆたう」でも選んでいるサラヤさんのアイテムはこちらからどうぞ!

ライター/のぞみん 編集/あんどうまりこ

INFORMATION

西野知佳(にしのちか)

西野知佳(にしのちか)

「自分と社会のごきげんを最大化すること」を軸に、湘南・大磯を拠点に広報・ブランディング支援を中心に活動。キャンプ・サウナ・夫の料理がすき。

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