2025/12/20

五感で味わう「旬」が、愛のある食卓をつくる

このコラムは、aiyueyoが毎月23日の「#愛食の日」にお届けしている連載 「愛食のある風景」 です。

食卓のひと口の向こう側にある、人やいのちのつながりをそっと見つめる——そんな時間を皆さんと一緒に味わえたらと思っています。

「旬」をいただくとは

寒い冬でもトマトが並び、
真夏でもブロッコリーが手に入る


わたしたちは1年を通して、スーパーで様々な食材を手に入れることができます。
とても便利で豊かな時代ですよね。

こんにちは。チームaiyueyoはぐくみ農場の農場長のけちゃこです。

aiyueyoの中では主にスクール事業の事業責任者の立場で、日々aiyueyoの場を楽しんでいます。

じつはわたし、季節の中で、いちばんおいしい時期となる「旬」のものをいただくことを、日々の食事の中でとても大事にしています。なぜなら、わたしは「旬」の野菜や果物を、めでて味わうことが大好きだからです!

健康によくて栄養価が高いからという科学的な理由もありますが、それだけではありません。
わたしの心と身体が感じる五感のすべてを使って、旬を迎えた食べ物の味を最大限に楽しめることに、何よりも大きな魅力を感じています。

そして、わたしの五感をきゅんとワクワクと刺激してくれるのが、今年の4月から定期的に月2回いただいている、柴海農園さんの野菜BOXです。

何が届くかは、届いてからのお楽しみ。届いた段ボールの封を開けると、その時々の季節の旬の野菜がぎっしりと詰まっています。どの野菜も、目に口、心、そしてお腹にも優しくて、じんわりとわたしを満たす、月に2回のささやかな楽しみになっています。

「旬」を味わうという行為は、ただ食べるだけではなく、わたしの五感で感じながら、さらに生産者さんのつくった背景に思いを馳せること
そんな食体験ができたら、日々の忙しい暮らしから、ちょっと離れて少し豊かになると思いませんか?

今月12月の愛食コラム「愛食のある風景」では、さらにわたし自身の体験を通して、五感で味わう旬だからこその喜び体験をご紹介します。

自分の目で楽しむ「旬」の野菜

「五感で味わう」その最初の感動は、箱を開けた瞬間、視覚へと訪れる。

「五感で味わう」の最初の感動は、箱を開けた瞬間の視覚から始まります。

届いた柴海農園さんの野菜BOXを開けると、まずはじめに自分の目に入ってきた野菜たち。

「瑞々しくてシャキシャキの白菜の時期だ!どうやって食べようかな」
「にんじん、なんて色鮮やかで綺麗なオレンジ色なんだろう!嬉しいな〜!」
と思わずつぶやいてしまうほどテンションが上がります。

さらに、スーパーなどでは見たことも食べたこともない野菜も入っていて、好奇心が掻き立てられるのです。
このお野菜はどうやって食べると美味しいんだろう、とワクワクが止まりません。

香りと触り心地で感じる「大地の恵み」

色に魅了されたその先で、香りと手触りがそっと五感を深めてくれる。

どの野菜も採れたてなので、なんと土がついたまま届きます。

この土の香りがたまらないんですよね。

生産者さんが、眩しい日射しが続く晴れの日も雨が大地を静かに潤すの日も、大切に愛情を注いで育てた野菜たちばかり。大地の恵みをいただいているのを、お腹だけでなく心から実感が持てるのです。

そして、土の香りに包まれた、野菜本来のそれぞれの香りがまた個性を放ち、存在感を感じさせる。採れたてだからこその野菜の香りが、わたしの期待感を高めてくれます。

手に取った野菜の手触りを感じながら、水で優しく土を落としたり、洗ったりする時間も絶好の観察タイム。

「にんじんの葉っぱってこんな形をしているんだ。」
「大根の先のおひげがかわいいな。」

そんな心が穏やかになる野菜の触り心地や、心がときめくビジュアルも、めいいっぱい楽しんでいます。

味と音で味わう季節という「旬の味」

目・香り・手触りの先に、料理がひらく旬の味と音。

視覚・嗅覚・触覚を存分に感じたら、いよいよ料理を通して味と音で旬を堪能します。

調理をする上で、生の野菜で食べられるものはまず生で食べるのが、わたしのルーティーンです。野菜そのものの本来ある味を味わう、シャキッとだったりパキッとだったりする食感を感覚で感じてみる。いつもなら火を通すことが多い野菜、例えば大根やネギ、パプリカなど。

それらを、生で食べてみると
「大根のシャキシャキした歯応えがいいな!」
「ネギは辛味の中に甘みも感じられるな!」
「パプリカが甘い!」
などと驚くこともしばしばです。

そして、塩とオリーブオイルのシンプルな味付けで、野菜本来もつ味をそのままにダイレクトに感じられる食べ方が一番好きです!
もちろん届いた野菜たちは、日々のお料理にも大活躍。
最近では、なんとにんじんのかき揚げにも挑戦し作ってみました。

実際に食べてみると、にんじんの葉っぱは揚げるとサクサクとしていて、その食感がたまらなく食べやすくておいしかったです。

その野菜が本来持っている、一番美味しくいただける方法はなんだろうか?

と考えながら料理をする時間
作った料理を「美味しいね」と楽しむ時間
心もお腹も満たされる
そんなささやかな幸せの時間です。

日常に季節を感じてみませんか

五感まるごとで、旬を味わう食体験でもある「愛食」は、「美味しい」だけではない価値をわたしたちに与えてくれています。
だからといって、特別な日のような豪華な料理である必要はありません。

・野菜をシンプルに塩と胡椒で炒めて食べてみる
・生のままでサラダにして食べてみる
・蒸して、塩や味噌ををつけて食べてみる

たったそれだけでも、その季節の最高のご馳走が出来上がります。

わたしの場合は柴海農園さんの野菜でしたが、旬の野菜を楽しむ一歩として、

・普段通うスーパーで気になった季節の野菜を1つ選んでみる
・地域の直売所や産直市場で野菜を買ってみる

さつまいも一つとっても品種が違ったり、形はさまざま。
それを食べ比べてみるのも面白いですよ。

その野菜がもつ、もっともおいしい「旬」を自分の「五感で味わう」ことを意識する。
それだけで、日々の食事は、春夏秋冬という四季の巡りや作り手である生産者さんへの感謝を感じる、一期一会でもあり贅沢な時間へと変わっていくはずです。

さあ今月の12月は、あなたはどんな「旬」をいただきますか?
毎月23日の「#愛食の日」に合わせて、ぜひお楽しみください。

ライター/けちゃこ 編集/ともよ