2024/08/16
食が自分らしい生き方をつくると学んだ 心とお腹を満たす食事法セミナー
こんにちは、misacchiです。
いのちをめでる・はぐくむ・わあちあうを掲げるaiyueyo。その運営コミュニティチームaiyueyoに今年の6月から仲間入りしました。
私の人生のテーマは「もっと自由に生きる」ということ。毎朝の満員電車での通勤と、休みが取れない働き方に疲弊した経験から、もっと自分らしくありたいという想いがあります。でも、「自分らしく生きるためには何から始めたらいいのか」「自分らしいって何だろう」と立ち止まってしまうことも。
そんな私にとって、7月に開催された「自分らしく生きる。食から。心とお腹を満たす食事法セミナー」は、まさに知りたい情報が盛りだくさんのイベントでした!
今回、講師を務めるのはaiyueyoの旗振り役あべなるみさん。aiyueyoは「魅力的ならしさはすでにある」を信念に、ひとや食が持っている「いのちのらしさ」を、価値として循環させていく事業を展開しています。
あべなるみさんご本人の口から語られる「自分らしく生きる」と「食」がどのようにつながるのか、心とお腹を満たす食事法とはどんなものなのか。
今回のイベントに参加して残ったのは、お腹の底からじんわりとあたたかくなるような穏やかさ。参加してよかったと心から思うセミナーだったので、イベントレポートとしてご紹介します。
「とはいえお伝えしときたい事実」
aiyueyoでは「ごきげんに生きる人が増えてほしい」という想いがあるため、普段から不安を煽るコミュニケーションよりも「楽しさ・面白さ・ときめき」を大切にしています。その前提があるうえで、なるみさんが「とはいえお伝えしときたい事実」と話すのは「この時代を生きていて、食を選ぼうとしないのはリスクが大きい」ということでした。
現代は病気が増えていて、食べ物がたくさんあるにも関わらずミネラルやビタミンなどの栄養が不足する「新型栄養失調」が増えている、それは事実のデータとして存在します。
更に突きつけられたのは、食べ物にかけるお金よりも、病気になって治療費にかけるお金の方が上回っているという事実。その原因は複合的であって「これがダメ」と結論づけることは難しいなかで、私たちが考えないといけないことは「食べ物が無関係とは言いきれないよね」ということです。
一方で農家が減少、食べ物の足元がゆらいでいる
現在、農家の平均年収は低く、農家は1995年からの約20年間で約43%も減少しています。
「せめて休みたい」「せめてサラリーマン並の給料が欲しい」という声が届いています。
私たちが豊かに暮らすうえで食べ物は欠かせないにも関わらず、その食べ物を支える農家が減少していく現状に、「私たちはこのままでいいのだろうか?」と考えさせられます。
「お腹がじんわりするような食べ物」とは
「これを食べれば大丈夫」という正解はないなかで、一体どう食を捉えたらいいのか。なるみさんが教えてくれたのは、「じんわりとお腹を満たすおいしさ」と「刺激があり欲するおいしさ」を例にとった、おいしさには種類があるという観点について。
「刺激があり欲するおいしさ」とは、例えば精製された白砂糖などの精製度合いが高い食べ物が該当し、「もっと欲しい」と興奮的に求めるおいしさのこと。私は食べても満たされない甘いお菓子を思い浮かべたのですが、そうしたジャンルで分けられる話ではないという視点を初めて知りました。
お野菜にもある「ファーストフード」
特に私が印象に残ったのは、アリス・ウォータースさんが提唱するファーストフードの価値観について。便利さを優先し、いつでも同じものがあるのが当たり前で、安さや量が多ければ良いという価値観のものが「ファーストフード」であるといいます。
その観点で考えると、アリスさん曰く、自然を無視して早く多く同じ形でつくられる大量生産型のお野菜もファーストフードになるのだそう。
実際の生活のなかで「どっちが正解!」と一概には言い切れませんが、できれば「お腹がじんわりする」食べ物に軸足を置きたい、「自分はいつもどっちを選んでいるだろうか」とセミナー終了後に考えるいい機会になりました。
食べ物の選び方は「健康循環ループ」
では、実際どんな食べ物を選べばいいのでしょうか。なるみさんが教えてくれたのは「健康循環ループ」という考え方でした。
じんわりとお腹を満たすお野菜を育てる農家さんたちが大切にしているのは、お野菜が育つ「土」。土を健康で栄養満点にすれば、そこで育つお野菜も健康になり、そのお野菜を食べた人も健康になる、その健康は土からお野菜、そして食べる人へと循環してループしている!
これは、物理的な体の話だけではなく「心」にも「幸せ」にも直結していて、食べて体が整えば、人にもやさしくごきげんでいられるというもの。自分がごきげんであれば、自然と周りに幸せを分けることができる。こうしてごきげんの輪が広がり続けていくことも「健康循環ループ」なのだそう。
健康循環ループにいる方が断然いい!
このセミナー参加前は、「自分らしさ」が「食」にどうつながるのだろう、と疑問でした。確かに、私にとって「自分らしく生きるって何だろう」と立ち止まるタイミングは、自分らしく笑えていないとき、それは「ごきげんな自分」から遠いとき。
だからこそ「まず、自分がごきげんになればいい!」という価値観は目から鱗でした。
ごきげんであるために、じんわりとお腹を満たす食べ物を食べて「健康循環ループ」に入ること。健康循環ループのなかに自分自身がいれば、ごきげんな自分を実現でき「自分らしく生きる」ことになる!
「あれはダメ、これはダメ」という否定的な価値観ではなく「せっかくなら、この健康循環ループのなかにいたい」という考え方で食べ物を選ぶことなら、楽しく続けられそうだと思います。
セミナー後のじんわり満たされる愛食会
セミナー後にそのまま開催されたのは「愛食会」。各参加者には事前にaiyueyo BOX(一食分の愛食)が届けられ、セミナー終了後にオンラインでつながったまま調理し、みんなで「いただきます」。お喋りしながら、おいしい食べ物をいただく楽しいご褒美タイムでした。
今回の愛食会で届いた食材は、どれも農家さんや作り手さんが大切に育てたものばかり。入っていたのは柴海農園さんの焙煎玄米麺、季節の野菜ピクルス、にんじんジュース、そして缶詰に入った上野養豚さんの豚モモ肉のトマト煮込み。
届いた段ボールを開けると、「愛食の世界へようこそ」と書かれたメッセージカードと丁寧に梱包された商品たちに心が躍ります。
柴海農園さんは、千葉県の有機栽培農家。「旬のある暮らしを共に分かち合う」をテーマにお野菜と季節の加工品販売をしています。柴海農園さんでは、お野菜が気持ちよく育つだけでなく働く人たちまで幸せに心地よく働いているのだそう。
上野養豚さんは、長崎県で養豚を営み自社ブランドの「山のウエノ豚」を育てています。じっくり観察して豚たちの健康を大切にし、1頭1頭に愛情たっぷり育てられた豚を大切に出荷しています。
和気あいあいの愛食会
参加者が調理をしている間や食事会の間は、セミナーの感想などの雑談タイム。鍋にお湯を沸かして、玄米麺を茹でる時間はわずか2分ほど。茹で上がったもちもちの玄米麺に、缶詰を開けてそのまま豚モモ肉のトマト煮込みをたっぷり混ぜて完成。
「一番好きなお皿に盛り付けてくださいね」という案内を聞きながら、あっという間に完成した参加者のお皿は個性豊かに仕上がりました。
短時間で完成したにも関わらず、素材のおいしさがお腹に染み渡るやさしいおいしさ。まさに「じんわりとお腹を満たすおいしさ」を参加者みんなで楽しみました。
「自分らしく」生きるために今日からできること
今回のセミナーに込められていたのは、「自分らしく生きるということと、食に目を傾けることは本質的に一緒だ!」そして「食に対して、情報があふれすぎていて選択に苦や恐れがつきまとうのをなんとかしたい!」というなるみさんの想い。
「自分らしさ」について頭で考えすぎていた私にとって、「自分らしく生きる。食から。心とお腹を満たす食事法セミナー」は、もっと自然体でいいのだと思えるとても心が軽くなるセミナーでした。
イキイキと話すなるみさんの表情や言葉は、とても力強く、あたたかく響きました。
セミナーの内容ではありませんが、私は自宅保育のため2歳のイヤイヤ期の娘と共に参加。途中で娘が泣いたり、画面をオフで参加したりと気を遣いましたが、aiyueyoのメンバーはいつも「大丈夫」「みんな同じ」と受け入れて貰えるおだやかさ。
「自分らしく生きる」ために、食べ物の選択を大切にする。今日から少しずつ、自分のごきげんを積み重ねていきたいと思います。
ライター/misacchi