2025/11/20

いのちが巡る、そのひと口。向こう側にいる誰かを想う愛食の時間

このコラムは、aiyueyoが毎月23日の「#愛食の日」にお届けしている連載 「愛食のある風景」 です。
食卓のひと口の向こう側にある、人やいのちのつながりをそっと見つめる——そんな時間を皆さんと一緒に味わえたらと思っています。

こんにちは。チームaiyueyoのともよです。

現在わたしは、広報フリーランスとして “言葉の温度” をたいせつに、企業さまの想いをさまざまな形で届ける仕事をしています。

家庭では、2歳の息子と4歳のトイプードルと暮らす母として、ささやかでにぎやかな毎日を過ごしています。

今回のコラムでは、

「愛食は、人とのつながりを実感する時間」

というテーマで、わたしのこれまでの経験と、愛食という価値観と出会って見えてきた世界をお届けします。

愛食と出会う前のわたし

愛食という言葉を知るよりも前、わたしは大きな喪失の中にいました。
長女を亡くしたあと、もう一度子どもを授かりたいと願いながらも、二人目不妊の現実と向き合う日々。気持ちは揺れ、未来を考えることが怖くなる時期でもありました。

そんなとき、我が家に小さな命を迎えました。トイプードルの子犬の男の子です。

ふわふわの毛並みのあたたかさ。
そっと寄り添ってくる小さな気配。
家の中に戻ってきた “いのちのぬくもり” は、張りつめていた心を少しずつ溶かしてくれました。

しばらくして、「何か学びたい」という気持ちが生まれ、オンラインのキャリアスクールに通い始めました。
学び始めて2ヶ月ほど経った頃、ありがたいことに新しい命を授かりました。うれしさと不安が入り混じりつつも、確かに、日々に光が差した感覚がありました。

そのころ自然と、
「愛犬と一緒に食べられるおやつをつくってみたい」
という気持ちが芽生えました。

誰かに評価されるためではなく、自分の “やってみたい” という気持ちが動き出した瞬間でした。

わたしの原点:つくることと祖父母の食の暮らし

思い返すと、わたしは幼い頃から手を動かして何かをつくるのが好きな子どもでした。
お絵描き、木の実の飾り、小さな工作。つくる時間は日常の小さな楽しみでした。

その根っこには、母方の祖父母の影響があります。

富山の光をそのまま閉じ込めたみかん。“育ててくれた誰か”を思い出す。

祖父母は兼業の米農家で、
“自分たちの食は自分たちでつくる”
ことが当たり前の暮らしでした。

だから野菜だけではなく、夏には桃やブルーベリー、秋には柿やみかんを家族で収穫し、そのまま食卓で味わう。四季のめぐりそのものを食べるような日々が、いつも身近にありました。

振り返ればそこには、
育てる人、手伝う人、食べる人。
“人の営み” がやさしくつながり合っていました。

この記憶が、愛食という価値観に出会ったとき、迷わず心に染み込んでいったのだと思います。

「愛食」という価値観との出会い

一般社団法人aiyueyo 代表理事のあべなるみさんと出会い、 “いのちのつながりを感じ、心もお腹も満たされる食体験”としての愛食を知りました。

日々の食事を、
ただ食べる時間ではなく、
“誰かの営みに触れる時間” として捉えてみると、
同じ食卓がまったく違う意味を帯び始めました。

愛食は、人とのつながりを実感する時間

いま、わたしがもっとも愛食を感じるのは、
息子と愛犬が並んで食べている姿を眺めているときです。

息子は食べることが本当に大好きで、愛犬も同じくらい食いしん坊。
ふたりのためにふかし芋を作ると、目を輝かせながら頬張る姿があって、それだけで「作ってよかった」と思えるほど愛おしい時間になります。

とはいえ、毎日手づくりするのは正直大変。
最近の息子は好き嫌いもはっきりしてきて、食べてくれるものが限られることもあります。

だからこそ、スーパーの出来合いのお惣菜、特に揚げ物には、何度も救われてきました。

家で揚げる気力がない日の唐揚げ。温めるだけでパクパク食べてくれる息子の姿を見ると、母としてほっと胸を撫でおろします。

“自分が作ったもの” も、
“誰かが作ってくれたもの” も、
どちらも愛食。

ひと口の向こうには、
食べる人の暮らしも、
つくった人の想いもつながっています。

暮らしの「mufuシリーズ」で見つけた小さな愛食

aiyueyoのInstagram「aiyueyo days.🥕農家とつながるごきげんな日々」で連載していた「暮らしのmufuシリーズ」では、“忙しくても続けられる小さな食の工夫” をテーマに、わたしは愛犬と一緒に食べられるおやつを紹介していました。

おやつを前に、嬉しそうに待つ愛犬。
そのひとかけらをわたしと分け合う時間。
ごく短い時間にも、確かに“愛食”が宿っていました。

シリーズは終了しましたが、今見返しても、当時のわたしがたいせつにしていた小さなつながりが、そのまま残っています。

メディアで紹介した「愛犬と食べられる煮りんご」も、わたしの愛食

mufuシリーズとは別に、以前、メディア向けに「愛犬と一緒に食べられる煮りんご」の記事を書いたことがあります。

愛犬のおやつにも。香りもまるごと楽しむ煮りんごレシピ

りんごをじっくり煮ると、ふんわり広がる甘い香りに誘われて、愛犬が足元に寄ってくる。
出来上がったひとさじを一緒に味わうその瞬間は、 “いのちを分け合う” 温度がたしかにそこにありました。

文章を書くという表現の中で、自分自身の愛食の原点と向き合えた、忘れられない制作経験です。

今日のひと口が、あなたの愛食の始まりになりますように

愛食は、特別なテクニックがなくても始められます。

その日の心や体に合わせて、できることをひとつ。それだけで十分です。

たとえば、aiyueyoが商品化を進めている「巡らすーぷ」 のように、ひとさじの味わいから気持ちがふっとほどけることだってあります。

どうか気負わずに、 “やってみたい” と感じたあなた自身の気持ちをたいせつにしてみてください。
今日のひと口が、あなたにとっての愛食の始まりになりますように。

毎月23日の「#愛食の日」に合わせてお楽しみくださいね。

ライター/ともよ